加賀町暴排協会長に勝烈庵社長 神奈川初、女性就任 会員増へ手腕に期待

加賀町暴排協の総会であいさつする本多初穂会長=加賀町署

 横浜中華街や関内地区などを管轄する加賀町暴力団排除対策推進協議会が反社会的勢力の排除に向けて活動を立て直している。

 昨年9月に神奈川県内の暴排協で初めて女性が会長に就任。新会長を中心に、活動の推進力となる会員数増に努める。

 官公庁が集中し、県内有数の繁華街を抱える地域事情を踏まえ「恐れない、金を出さない、利用しない、協力しない」の暴力団排除の基本を徹底する。

 「暴力団の存在自体が市民の脅威。一致団結して排除活動に取り組もう」

 7月に横浜市中区の加賀町署で開かれた加賀町暴排協の総会で、本多初穂会長(54)は力を込めた。

 1927(昭和2)年創業で、馬車道に総本店を構える老舗・勝烈庵の社長。地域の顔として広く知られる存在だ。

 会員数の伸び悩みに直面する同暴排協の立て直しに向け、署が会長就任を打診。本多会長は当時を振り返り「想定外のことだったが、地域のためにやるしかないと思った」と快諾した。

 就任後は精力的に活動。知り合いの事業者の元に足を運び、これまでに会員数を30近く伸ばした。署も「暴排活動への貢献は大きい。手を携えて活動を進めたい」とする。

 威圧による不当な金品要求や特殊詐欺、薬物銃器事件への関与など、市民生活を脅かす反社会的勢力の排除に向け、本多会長は「警察や会員と協力して地域の安全・安心に努めたい」と話す。

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