いつか動かす日のために 東日本鉄道OB会直江津支部会員ら上越市交通公園のSL清掃

 東日本鉄道OB会直江津支部は8日、上越市五智6の交通公園に展示されている蒸気機関車(SL)の清掃活動を行った。会員の他に小学生と保護者、鉄道愛好者ら22人が参加した。

自分の背丈ほどある車輪など部品の隅々まで拭き取る参加者

 展示されているSLはD51―75。D51機関車1115両のうち75番目に造られた。昭和13年の製造と同時に関東地区に配置され、昭和33年に新潟局に転属となり、同47年の羽越線電化による廃車まで直江津―酒田管内で長年にわたり活躍した。

 参加者は、塩分やごみを洗い流した車体の水分を、細かい所まで汗だくになりながら丁寧に拭き取った。普段は見ることのできない煙筒室の扉が開けられると、中に入って記念撮影を楽しむなどした。

 大潟区潟町から、会員の祖父と共に参加した山川昊大(そらと)君(9)は「将来は鉄道の運転手になりたい。大好きな鉄道の機関車を一生懸命掃除したい」と張り切った。

 同支部は14、15の両日に「新潟県に鉄道が走って135年 懐かしの鉄道部品展」(会場=上越市西本町3の直江津ショッピングセンターエルマール)を企画している。

 牛木幸一支部長(70)は「いつかはSLを動態活用したい。その方が機関車も喜ぶ」と話し、「直江津は本州横断鉄道の始まりの場所。『鉄道のまち 直江津』として、敷設に関わった県人の努力を知ってほしい」と願った。

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