「樹の叫び」写真が知事賞 屋富祖さん、コロナ禍の世情を作品に 県芸術文化祭

 2021年度県芸術文化祭の公募展(写真部門)の審査会が8日、県立博物館・美術館であり、106点の入選作品が決定した。応募総数は113人、239点だった。

 最高賞の県知事賞には屋冨祖良敬さん=那覇市=の組写真「樹の叫び」が選ばれた。

 屋冨祖さんはコロナ禍の中、公園を散歩中にガジュマルの枝の切り口が「どうにかしてくれー」と叫んでいるように見えたことから、作品化することを思いついた。木肌の造形的な面白さと擬人化をインパクトが出るようにモノクロ表現で仕上げた。

 本展(書道・写真・美術)は10月16日から24日まで那覇市の県立博物館・美術館で開催される。県知事賞以外の入賞作品は次の通り。(敬称略)

▽県文化振興会理事長賞=玉城健次郎(浦添市)「ビバ!栄町」

▽奨励賞=名嘉久美子(豊見城市)「宇宙のまなざし」、正木スエ子(宜野湾市)「木漏れ日」、長濱大(豊見城市)「巣ごもりダンパチ」

▽新人賞=島田美佐子(うるま市)「この道ひとすじ」

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