マクラーレンがアロウ・マクラーレンSPの株式の過半数を取得。インディカーへの関与を深める

 8月8日、マクラーレン・レーシングはインディカー・シリーズへのフルタイムでの復帰の“次のステップ”として、今季も参戦しているアロウ・マクラーレンSP(AMSP)の株式の過半数を取得したと発表した。取引は年末までに完了し、マクラーレン・レーシングがアロウ・マクラーレンSPのチームの75%をシェアすることになる。

 この合意は、NTTインディカー・シリーズのナッシュビル戦の際にマクラーレン・レーシングとシュミット・ピーターソン・モータースポーツの間で結ばれた。アロウ・マクラーレンSPはもともと、ドライバーであったサム・シュミットによって2001年に設立され、2013年にリック・ピーターソンが参加しシュミット・ピーターソン・モータースポーツが母体。インディライツで活躍し、インディカー・シリーズでも9勝をマーク。うち2勝はアロウ・マクラーレンとして優勝している。

 今回の株式取得以降、マクラーレン・レーシングのCEOであるザック・ブラウン、サム・シュミット、リック・ピーターソンを含む5名が取締役会に入り、現在のプレジデントを務めるテイラー・キールはチームを統括し取締役会に報告する任を務める。

 2020年にインディカーに復帰したマクラーレンは、アロウ・エレクトロニクスやSPMなどのパートナー各社とともに、コンテンツに関する活動をサポート。ファン構築を支援していく。また今回の発表にともない、マクラーレンF1を中心にマクラーレン・インディカー、マクラーレン・エクストリームE、マクラーレン・シャドウ・Eスポーツ・アンド・ゲーミングチームという4つの組織を軸とした継続的な成長を強調するとした。

「今日の発表は、マクラーレン・レーシングとスポンサー、パートナーがレースシリーズとマーケティングのプラットフォームとしてのインディカー・シリーズへの長期的に取り組んでいくことを示す、強力なシグナルだ」と語るのは、CEOのザック・ブラウン。

「アロウ・エレクトロニクスのサポートとともに成長を続け、インディ500の勝利、シリーズタイトルに常に挑戦する共通の野心を実現するため、強力なチームを作ってきたサム・シュミットとリック・ピーターソンに敬意を表したい。またパートナーシップの進展に尽力してきたテイラー・キールのリーダーシップがこれらのキーとなっている」

「マクラーレンはインディカーが北米でブランドを構築し続け、ファンとパートナーにサービスを提供し、長期的な価値を築くと確信している」

パトリシオ・オワード(アロウ・マクラーレンSP)

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