年齢、障害に関係なく生の音楽を 神奈川・横須賀で地元歌手がコンサート 昨年は新型コロナで中止、2年ぶり開催

2年ぶりにみんなで楽しむコンサートを開いたソプラノ歌手の松永知史さん(右)=横須賀市文化会館

 横須賀市出身のソプラノ歌手・松永知史さんらが9日、年齢や障害の有無に関係なく誰もが楽しめる「みんなで楽しむコンサート」を市文化会館(同市深田台)で開いた。約250人がホールで聴く生の音を味わった。

 松永さんは、かつて県立武山養護学校(同市武)の教諭だった経験などから、実行委員会を組織して同コンサートをここ数年開催。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止になり、今年は2年ぶりだった。

 松永さんとバイオリニストの田島高宏さん、ピアニストの東誠三さんの3人が、モーツァルトの「きらきら星変奏曲」やアイルランド民謡の「ダニーボーイ」など計12曲を演奏。知的障害などを持つ高校3年の娘(17)と来た母親(51)は「仲間外れにせずに社会参加できる機会はありがたい」と感謝。同コンサートは声を出しても注意されない雰囲気で、松永さんは「世の中の大半のマナーのかげで見落とされそうな気持ちを大切に」と話した。

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