夏の風物詩に潜む危険 お盆は火災に注意

8月に起きる火災の多くが日本の夏の風物詩に起因するものが多いため、「お盆」は火災に注意が必要です。

お盆には、迎え火や送り火をたいたり、お墓参りで線香に火を付けたりと、火を扱う場面が多くなります。実際に、7月をお盆とする東京都内では、迎え火が原因とみられる火災が発生しています。お盆の行事をする場合は、風の強い日は火の粉が飛ばないよう注意をして、消火用の水も準備しましょう。また、注意が必要なのは家の外ばかりではありません。家の中にある仏壇が『空飛ぶろうそく』が原因で燃えることがあるんです。ろうそく立てに水分が残っている場合、水分とろうそくの成分が反応して、ろうそくが短くなった時に火の付いた芯が飛んでしまうことがあります。大切なのは、火が付いている間はその場を離れないことと、ろうそく立てを洗ってすぐに使わずよく乾かすようにすることです。

そして、暑くなってくると愛用者が増える『冷却スプレー』にも注意が必要です。使用時は「火気厳禁」なのはもちろんですが、スプレーに含まれる可燃性のガスは空気より重いため密閉空間に残留しやすいため、車の中などで使用する場合はエアコンを外気導入モードにして、空気が入れ替わるようにしましょう。また、高温になる車内にスプレー缶を放置すると破裂する恐れもあるので注意が必要です。スプレーの缶に書かれている使用方法を必ず確認して使うようにしてください。

もう一つ火災に注意が必要なのが『扇風機の経年劣化による発火』です。過去には死亡事故も発生しています。事故を防ぐポイントは、使用しない時はコンセントからプラグを抜いてください。もし、使っていて変な音や焦げくさい臭いがしたら、すぐに使用をやめましょう。そして、古くなった扇風機の使用は控えて、買い替えることも検討してみてください。経年劣化による事故の多い5つの製品(扇風機・エアコン・洗濯機・換気扇・ブラウン管テレビ)には、長期使用製品安全表示制度というものがあり、標準使用期間を表示することが義務付けられています。

せっかくのお盆休みに、悲しい事故が起きないように、皆さん気を付けてください。

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