衆院選長崎 「瀬川氏を4区候補に」 自民3支部、県連に要求へ

 自民党の長崎県西海市西彼、西海、大瀬戸の3支部は9日までに、次期衆院選長崎4区の公認候補として、同市区選出県議で前議長の瀬川光之氏(59)=5期目=を選任する手続きを進めるよう、党県連に求めることを決めた。10日に文書を県連に提出する。瀬川氏は立候補に前向きな姿勢を示しているが、4区では前地方創生担当相の党現職、北村誠吾氏(74)=7期目=が出馬を予定しており、公認争いに発展する可能性が出てきた。
 4区の候補を巡っては昨年秋、北村氏の国会答弁や大臣引き継ぎ式での「ほら吹いた」発言などを理由に、今回の3支部を含む5支部が候補の再考などを党県連に上申した経緯がある。これに対し「候補は原則現職」とする党本部の選定方針でいったんは落ち着いたが、「北村氏から上申書に対する説明がない」(西彼支部幹部)と不満がくすぶっていた。
 9日は西海市内で西彼支部の役員会・拡大幹事会が開かれた。瀬川氏を4区支部長に選任し、衆院選候補として党本部に公認申請するよう県連に求めることを全会一致で決めた。朝長隆洋西彼支部長は「コロナ禍で不安が広がる中、政治経験豊富な瀬川氏に地域の将来に向けリーダーシップを発揮してほしい」と述べた。
 大瀬戸支部は6日、西海支部は7日、それぞれ役員会で同様の決定をした。瀬川氏は「党の自浄能力として3支部の判断があったと理解している。決定を真摯(しんし)に受け止め、県連の判断を仰ぎたい」と話している。

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