〝魚をさばく柔道家〟ウルフ・アロン この時期は「マゴチがおいしい。チャレンジしてみたい」

浦安市の内田市長(左)を表敬訪問したウルフ・アロン

東京五輪柔道男子100キロ級で金メダルを獲得したウルフ・アロン(25=了徳寺大職)が11日、千葉・浦安市の内田悦嗣市長を表敬訪問した。

東海大浦安高出身で、浦安市を〝柔道のふるさと〟と表現。現在は了徳寺大の職員で同市と縁があるウルフは「応援してくれた人にしっかりとあいさつして回りたいと思ったので、こういう形で浦安市に戻って来れて、市長にあいさつすることができてよかったです」と感想を語った。

金メダリストとして多忙な日々を送っており、落ち着いたらやりたいことがあるかと思いきや「忙しくなる前に豊洲で魚を仕入れたので、もう別にやりたいことはないです。もともと物欲とかないので」と話し、周囲の笑いを誘った。〝魚をさばく柔道家〟はすでに知人からもらったタイに包丁を入れたという。ちなみにこの時期は「マゴチとかがおいしい。さばくのが難しいのでチャレンジしてみたい」と明かした。

そんなウルフの視線は早くも24年パリ五輪に向いているが、次の大舞台まで「3年しかない」と捉えている。

激闘を終えたばかりにもかかわらず、なぜそのように受け止めているのか。本人に真意を確認すると「4年間あればこの1年ぐらいは休んでもいいかなと。練習しても試合に出るのは休んでもいいかなと思ってしまうんですけど、柔道は〝1年間の波〟に乗ることが大事。(来年の)世界選手権で結果を出して年末のグランドスラムを優勝したら、次の(23)年の世界選手権、内定となる。その波に乗るためにも、波から外れないためにも、やはり『この3年間しか』と考えるのが一番妥当なのかなと思いますね」と言いきった。

「オンとオフの切り替えができるタイプなので、少し休んだら気持ちを切り替えて準備をしていきたい」とウルフ。これからも100キロ級の絶対王者として君臨し続けるつもりだ。

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