沖東交通が配車をクラウド化 サーバー不要で経費節減

 沖東交通事業協同組合(西原町)と電脳交通(徳島県徳島市)は、沖東交通が営業する全ての拠点と車両390台に、電脳交通が提供する「クラウド型タクシー配車システム」を導入する。同配車システムの導入は県内で初めて。

 タクシー会社にかかってきた電話を電脳交通のコールセンターに転送し、専任のオペレーターが対応する仕組み。

 独自の顧客管理システムで着信があった電話番号と顧客情報を関連付けており、オペレーターが顧客の氏名や乗車場所などの情報をタクシーに設置した端末に転送する。タクシー乗務員は端末を使って、乗車場所までの経路案内を受けることができる。

 従来の配車システムは、タクシー会社ごとにサーバー機器や配車システムソフトなどを管理運営していた。クラウド型システムは配車を管理する機能をクラウドセンターに集約することで専用サーバーが不要となり、機器管理費用や人件費の削減にもつながる。

 タクシー業界はIT化の遅れや運転手の高齢化、ライドシェアサービスの隆盛などにより過渡期を迎えている。

 新たな配車システムの導入について、沖東交通グループは「未来に向けたさらなる経営基盤強化の一環」と説明した。

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