長崎県内 全世代ワクチン接種率 全国平均上回る 1回目46%

県内のワクチン接種状況(8日時点)

 長崎県は11日、新型コロナウイルスワクチンの全世代接種状況を初めて公表した。8日時点で1回目が約62万回(接種率46%)、2回目は約47万回(同34.8%)で、接種率はいずれも全国平均を上回った。65歳以上の接種率は1、2回目とも8割を超えた。県医療政策課は要因について「本県は高齢化率が高く、職場接種も一定進んでいる」とみている。
 12歳未満は接種対象外だが、全人口に対する割合を算出した。内閣府の集計によると、8日時点の全国平均は1回目が38%台、2回目は28%台だった。
 1回目の接種率が県内で最も高かったのは北松小値賀町の79.6%で、東彼東彼杵町と五島市も6割台に達した。一方、長崎市が40.3%と最も低かったが、それでも全国平均を上回った。
 小値賀町は64~12歳の集団接種を6月中旬から予約を受け付け、7月上旬から実行。回覧板や防災無線を使って呼び掛けたという。人口は県内で最も少ない2千人台で、担当者は「住民の理解と協力のおかげ」と話す。
 感染力が高いとされるデルタ株への置き換えが県内でも進み、新規感染者数は増加傾向だ。県の担当者は「40、50代をはじめ、若い世代にも引き続き接種を呼び掛けていく」とし、長崎、佐世保両市内の大規模接種会場について「長崎会場はお盆期間もまだ予約状況に余裕がある。活用してほしい」と話す。
 接種数は県が独自に市町に聞き取ったため、国の公表分と異なる。

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