まるで梅雨末期 週末にかけて西・東日本で災害級の大雨のおそれ 大雨長引く可能性も

 あす13日(金)にかけて、西日本から北日本の広い範囲で大雨となり、九州を中心に非常に激しい雨が降る見込み。大雨は週末にかけても続く予想で、西・東日本にかけては総雨量がかなり多くなるおそれがある。
 周囲の状況が悪化する前に、早めに安全を確保するなど、大雨に対しての備えが必要だ。

大雨の範囲広がる

 これから13日(金)にかけては西日本、特に九州で局地的に1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降る見込み。これまでの雨で、すでに土砂災害の危険度が高くなっている所がある。今後も土砂災害に厳重に警戒すると共に、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫にも警戒が必要だ。13日(金)は、東海や甲信、東北でも雨の強まる所があり、より広い範囲で大雨に警戒が必要となる。

週末も危険な状態続く

 西・東日本は14日(土)から15日(日)にかけても、前線の影響で大雨が続く見通し。同じような地域に、次々と発達した雨雲が押し寄せ、総雨量がかなり多くなるおそれがある。
 過去の災害例からみて、西日本を中心とした広い範囲で、同時多発的に浸水害や土砂災害が発生する可能性がある。道路や橋の崩壊による集落の孤立、停電や断水などライフラインの寸断、各種交通機関の乱れが発生することを想定し、早めの避難行動をとるよう心がけたい。

 なお、前線は来週前半にかけても日本付近に停滞して、大雨が長引く可能性がある。長期間にわたり雨が降り続く中で、状況が刻一刻と変化することも考えられる。今後も、最新の気象情報に注意が必要だ。

(気象予報士・高橋和也)

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