インバランス料金分割支払いの特例措置を受けていた新電力・フェニックスエナジー合同会社[東京]が破産

フェニックスエナジー合同会社が入居していたビル(TSR撮影)

 フェニックスエナジー合同会社(TSR企業コード:025197363、法人番号:8010403016915、中央区日本橋堀留町1-8-11、設立2017(平成29)年7月、資本金3000万円、代表社員:JPG合同会社)は7月21日、東京地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には應本健弁護士(アンビシャス東京法律事務所、港区新橋3-7-3)が選任された。
 負債総額は3億4611万円(2020年12月期決算時点)だが、その後変動している可能性がある。

 アメリカの電力販売事業者のJPG Energy Management LLCの出資で設立された小売電気事業者(新電力)。沖縄県以外の国内の一般個人などを対象に電力販売プランを扱っていた。ネットワークビジネスの手法などを用いた顧客開拓を展開、2020年12月期には新規契約3000件を獲得し、売上高2億135万円をあげていた。
 しかし、事業規模拡大に伴う販管費の増加で同期は1億7274万円の赤字を計上し、債務超過額は2億9792万円まで拡大していた。また、2021年1月頃からは電力需給の逼迫によるインバランス料金の負担で事業環境が悪化。インバランス料金分割支払いの特例措置を受けるなどして凌いでいたが、限界に達し今回の措置となった。

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