森園公園の「被爆樹木2世」 2本を誤って伐採 大村市

伐採された被爆クスノキ2世と被爆アオギリ2世(右奥)=大村市、森園公園

 大村市は11日、長崎、広島原爆で被害を受けながらも再び芽吹いた被爆樹木2世について、森園公園(森園町)に植樹していた2本を誤って伐採したと発表した。
 伐採されたのはクスノキ(高さ約5メートル)とアオギリ(同約6メートル)。日本非核宣言自治体協議会(事務局・長崎市)の20周年記念事業の一環で、大村市が苗木の提供を受け、2003年に同公園内の非核・平和都市宣言碑そばに植えた。
 市によると7月26日、会計年度任用職員2人が碑周辺の草刈りをした際、2本が碑のモニュメントに覆いかぶさっていたため雑木と勘違いして伐採。いずれも説明板が裏側にあり、気付かなかったという。
 9日、碑付近で開かれた原爆犠牲者追悼集会の参加者が気付いた。市は今後、回復の見込みがあるか樹木医に診てもらい、同協議会から新たな苗木の提供を受ける予定。市河川公園課は「被爆者や関係団体に申し訳ない。囲い柵の設置や説明板を分かりやすい場所に移すなど再発防止に取り組む」としている。

伐採される前の樹木(大村市提供)

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