ライオンズの若き龍・綱島龍生選手の活動報告 〈5〉ようやく開幕、気持ち高め

 新型コロナウイルスの影響により遅れていたプロ野球の開幕が今月19日と決まった。各球団は紅白戦や練習試合を重ね、急ピッチで開幕に備えている。埼玉西武ライオンズ、綱島龍生選手(20)も久しぶりの実戦で打撃、守備、走塁の感覚を合わせている。本紙では、5月下旬にテレビ会議アプリ「Zoom」を使って同選手に取材した。

 「やっと開幕する。試合ができるのは楽しみ」と話し、投手の生きた球への対応を高めている。「自主練習の時にピッチャーの球を結構打ってきたが、実戦ではまだ感覚のずれがある。真っすぐ狙いでタイミングが合っているのに仕留め切れていない。そこのずれを開幕までに直していけたら」と課題を明確につかむ。

 自主練習は球団の施設で先輩選手と一緒に行い、タイミングの取り方を試行錯誤してきた。「上半身でタイミングを取っていたのを下半身で取るように」見直した。守備は基本の形を反復してきた。

 3年目のシーズンを前に、「1軍に呼ばれて出場するのが目標」と断言する。「打撃の安定と守備力の向上」をテーマに、2軍戦で3割を打ち、1軍首脳陣にアピールするつもりだ。「少しでも早く1軍に上がれるように頑張る」と自らに言い聞かせる。

開幕に備え、練習する綱島選手(右、球団広報部撮影)

 「走攻守」3拍子そろった選手を目指す。1、2番を理想に、安打か四球などで出塁し、走れるタイミングではどんどんと仕掛ける。「盗塁、走塁は奥が深い。ピッチャーや相手の守備態勢を見て、積極的に走っていけたら」と話す。

 新型コロナウイルスの影響で、夏の甲子園大会が中止となった。母校・糸魚川白嶺をはじめ、郷里の球児を気に掛ける。「こういうことになって残念だが、少ない人数の中で甲子園を目指して頑張ってきたことはかっこいいし、誇りに思う。それを糸魚川の高校球児に伝えたい」と後輩たちを励ます。

 感染が拡大していた最中は、練習場と寮の行き来で、外出も制限された。「たまりまくっている」(苦笑い)というストレスを、野球で発散する。

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