日本電産が「韓国のデンソー」を買収か 「予備入札に参加...価格は最大7,700億円」韓国紙

日本電産(Nidec)が韓国の有力自動車部品メーカーである「ハノンシステムズ」(Hanon Systems)を買収するとの報道が出ている。

ハノンシステムズは自動車の空調や熱管理部品の製造企業であり、世界市場でデンソーに次ぐシェア2位を占める。昨年の売上は6兆8728億ウォン(約6,491億円)、営業利益は3,158億ウォン(約299億円)だった。

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韓国の毎日経済新聞は12日、投資銀行業界への取材をもとに、「日本を代表するメーカー「日本電産がハノンシステムズの予備入札に飛び込んだことが確認された」とし、「日本電産は財務・会計・法律アドバイザーをそれぞれ選定した後、ハンオンシステムの買収妥当性を検討している」と報じた。

日本電産はハノンシステムズの予備入札に参加し、独マーレ、米ベインキャピタル、米ブラックストーン、米カーライルグループなどと共に適格候補群(ショートリスト)に選ばれたという。

毎日経済新聞は、日本電産がハノンシステムズを買収する理由として、「電気自動車市場への関心と無関係ではない」とし、「小型モータ分野の絶対強者ではあるが、前方産業の成長性が落ち、新しい分野を継続的に買物してきた」と指摘。

続けて、「ハノンシステムズの自動車熱管理(空調)技術は、電気自動車時代のコアコンピタンスとして再評価されている」と伝えた。

ハノンシステムズ売却のための本入札は、早ければ来月初旬に行われる予定だ。ハノンシステムズの12日時点時価総額は8兆5,675億ウォン(約8,100億円)であり、予想買収価格は7~8兆ウォン(約6,600億円~7,700億円)とみられている。

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(写真:ハンオンシステム)

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