東京パラ聖火リレー 長崎県内で採火開始 成功、共生の実現願う

窯から採った火をランタンに移す加藤さん(左)と外尾さん=川棚町、「第三慈光園 ぶろーど」

 東京パラリンピックの聖火リレーで使われる火を集める「聖火フェスティバル」が12日、長崎県内各地で始まった。県内全21市町で採った火を最終日の16日に県庁に集め、東京会場に届ける。初日は平戸、対馬、東彼川棚、小値賀の4市町で採火式があった。このうち川棚町小串郷の就労継続支援B型事業所「第三慈光園 ぶろーど」では、利用者が焼き物を作る窯から火を採取。同園利用者の加藤直之さん(48)と町身体障害者福祉会の外尾惠美子さん(72)が窯の火をランタンに移した。
 同園では利用者22人が農業や陶器生産に取り組む。運営する長崎慈光園の立石一弘理事長は「歴史的なシーンを分かち合えることは喜び。新型コロナ禍の厳しい状況だが、パラリンピックの成功と地域共生社会の実現を願う」と述べた。
 採火式は13日以降も県内各地で開催。21市町の火を集める「集火・出立式」は16日午後6時から県庁で、無観客で開き、動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信する。

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