広島県江の川上流で氾濫発生 九州も北部中心に記録的大雨 重大な災害の危険度高まる

きょう13日(金)午後1時10分の雨の様子

 きょう13日(金)も前線が本州付近に停滞し、東北から九州で広く雨が降り、西日本を中心に大雨となっている。広島県の「大雨特別警報」は「大雨警報」に切り替えられたが、これまでの大雨で河川が増水し、江の川上流には氾濫発生情報が発表された。九州でもすでに記録的な大雨となっており、土砂災害や河川の氾濫など、重大な災害の危険度が高まっている。あす14日(土)にかけても西日本を中心に局地的に非常に激しい雨が降り、東北から九州の広い範囲で大雨となる見込みだ。さらに、前線は来週にかけて本州付近に停滞し、北~西日本ではいつどこで大雨となってもおかしくはない状況が続く予想だ。最新の気象情報や自治体からの避難情報をいつも以上にこまめに確認し、早めに安全を確保する必要がある。

広島県 江の川上流で氾濫発生 洪水へ一層の警戒を

13日(金)午後1時10分現在の指定河川洪水予報

 気象庁は13日午前8時45分、広島市に「大雨特別警報」を発表した。午後1時15分現在、大雨は峠を越え、「大雨特別警報」は「大雨警報」に切り替えられたが、これまでの大雨で地盤が緩んでいるため、引き続き土砂災害に警戒が必要となる。また、江の川の上流には氾濫発生情報が発表された。直ちに自治体からの避難情報を確認するとともに、安全確保を図るなど命を守る行動が必要だ。

九州でも北部中心に記録的な大雨 今後大雨特別警報発表の可能性も

13日(金)正午までの48時間降水量

 九州でも北部を中心に大雨となっており、長崎県や熊本県では、48時間に降った雨の量が観測史上最も多くなるなど記録的な大雨となっている所もある。

13日(金)午後6時[上]と14日(土)午前6時[下]の雨の予想

 今後も東シナ海から発達した雨雲が近づく見込みで、非常に激しい雨が降り続いた場合には、大雨特別警報が発表される可能性がある。

 状況は刻一刻と変わるため、最新の気象情報や自治体からの避難情報をいつも以上にこまめに確認し、周囲が危険な状況になる前にはやめに安全を確保することが重要だ。

来週にかけて前線停滞 広い範囲で総雨量がさらに増えるおそれ

16日(月)正午までの72時間予想降水量

 向こう一週間程度は前線が本州付近に停滞する見込みで、北日本から西日本の広い範囲で総雨量がかなり増えるおそれがある。現在災害が発生していない場所でも、新たな災害が発生するおそれがあるため、引き続き最新情報に注意が必要だ。

(気象予報士・宮崎由衣子)

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