ジャイアンツが正遊撃手・クロフォードと契約延長 2年3200万ドル

日本時間8月14日、ジャイアンツは今季終了後にFAとなる予定だった正遊撃手ブランドン・クロフォードと2年間の契約延長に合意したことを発表した。2022年と2023年の年俸は1600万ドルで、2年総額3200万ドルとなる。現在34歳のクロフォードは2008年ドラフト4巡目指名でジャイアンツに入団し、2011年にメジャーデビュー。2012年から10年間にわたって正遊撃手として活躍しており、ゴールドグラブ賞を3度受賞したほか、ワールドシリーズ制覇も2度経験している。

2015年に自己最多の21本塁打と84打点をマークしてキャリア唯一のシルバースラッガー賞を獲得するなど、かつては攻守両面で高い実力を兼ね備えた遊撃手として活躍したクロフォードだが、2019年はレギュラー定着後最悪となる打率.228に終わり、年齢による衰えが懸念されていた。しかし、昨季は60試合制の短縮シーズンながらも自己最高のOPS.792を記録。今季はさらに成績を向上させ、ここまで95試合に出場して打率.296、19本塁打、69打点、9盗塁、OPS.904という好成績を残している。

その活躍が認められ、2015年、2018年に続いて自身3度目となるオールスター・ゲーム選出。今季限りでバスター・ポージー(年俸2200万ドルの球団オプションあり)、ブランドン・ベルト、ジョニー・クエイト(年俸2200万ドルの球団オプションあり)といった30代の主力選手がFAとなり、チームの世代交代を一気に進めていくとみられていたジャイアンツだが、クロフォードのここ2年間の好成績が契約延長の後押しとなったことは間違いないだろう。

今オフのFA市場は遊撃手の層が非常に厚いことで注目されており、ハビアー・バイエズ(メッツ)、カルロス・コレア(アストロズ)、コリー・シーガー(ドジャース)、トレバー・ストーリー(ロッキーズ)に加え、今季は二塁手としてプレーしているマーカス・セミエン(ブルージェイズ)もFAとなる。この「スター遊撃手市場」にクロフォードの名前が加わる可能性はなくなった。

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