楽天「五輪期間中断」のドデカい恩恵 岸、涌井、田中将…合計103歳リフレッシュ!!

涌井の投球を見守る岸と田中将

プロ野球は13日からの東京五輪による中断期間を経て再開された。五輪期間中は各チームともエキシビションゲーム等で調整。シーズン後半戦に備えたが、真剣勝負の公式戦が約1か月間行われなかったことは今後少なからず各チームに影響を及ぼすはず。どの球団が今回の中断期間の恩恵を受けそうなのか。

球界内でささやかれるその筆頭候補は楽天だ。

現在リーグ2位のチームは今季、昨季最多勝の涌井秀章を筆頭に田中将大、早川隆久、岸孝之、則本昂大を中心とした豪華先発陣を武器にシーズン開幕からリーグ首位争いを演じた。だが、前記投手陣は新人の早川を除けばいずれも30代。スタミナ面や疲労を考慮するとシーズンを通して活躍できるか疑問符が付いていた。実際、36歳の岸は前半戦だけで不調により2度の登録抹消。35歳の涌井も開幕4連勝後は2勝6敗と苦しみ前半戦を終えた。

だが、今季は中断期間のおかげでこうしたベテラン勢が蓄積疲労から回復。リフレッシュされた状態で後半戦に臨むことになる。13日の西武戦(メットライフ)ではさっそく先発の岸が8回一死まで無安打無得点、10奪三振と好投。2014年5月2日のロッテ戦以来、自身2度目となる快挙こそ逃したものの、計113球の熱投でチームに後半戦初勝利をもたらした。

加えて東京五輪の米国戦で4回途中3失点。不本意な成績に終わった32歳の田中将も悔しさをバネに後半戦での巻き返しに燃えている。

石井一久監督も今季の中断期間について「一回疲れを取る期間ができたりとか、っていうところは例年ないじゃないですか」と言及。「ちょっと一回気持ちが落ち着くというか。そこをもう一回上げてみんなで頑張っていければ」と語っている。

この日の岸の好投をきっかけに楽天が五輪を味方に快進撃を進むのか。後半戦の戦いに注目が集まっている。

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