ウクライナ唯一の金メダリスト「アフリカに帰れ」などと人種差別受ける 大統領が怒り

ジャン・ベレニュク(ロイター)

東京五輪レスリング男子グレコローマン87キロ級で金メダルを獲得したジャン・ベレニュク(ウクライナ)が、帰国後にキエフ中心部で若者に人種差別を受けたことを明かし、同国のゼレンスキー大統領が怒りを見せている。

ベレニュクは黒人としては同国初の国会議員で、五輪金メダリストという人物。ロシア「RT」によると、ベレニュクは若者に「アフリカに帰れ!」などと罵声を浴びせられたことをSNSに投稿した。

「神のおかげでケンカにはならなかった」としながらも「五輪メダリストが母国で安心できるためにはどうしたらいいのか」などと記した。

この事実は同国で大きな波紋を呼び、すでに警察当局は捜査を開始。ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領はツイッターで「ジャン・ベレニュクのおかげでウクライナの国歌が流れた! 彼はウクライナの最も価値のある人間の一人です! 私たちの人々は彼を誇りに思っています! そして、ウクライナでは人種差別や排外主義は受け入れられない!」と怒りをあらわにしている。

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