ラムダ株〝隠蔽疑惑〟を専門家が否定「手が回らなかった」「ゲノム解析に時間かかる」

菅首相には厳しい目が注がれているが…(ロイター)

読売テレビ「あさパラS」は14日の放送で、南米・ペルー由来の変異ウイルス「ラムダ株」の感染が国内で初めて確認された問題を取り上げた。

感染が確認された30代の女性が東京五輪のために来日した大会関係者であることが発覚したのは13日のこと。女性はペルーに滞在歴があり、開幕前の先月20日、羽田空港に到着した際の検査で感染が判明していたという。

そのため、番組MCのハイヒール・リンゴが「五輪関係者だったのが分かったのは五輪が終わってから。これは意図的なものはなかったんですか?」と素朴な疑問をぶつけた。

これにパネラーで同局解説委員長の高岡達之氏は「私は手が回らなかったんじゃないかと思います」と推測。続けて「オリンピックで外から来られる方の検査の厳格のほうにみんな目が向いてますから、当然デルタのほうに焦点絞って検査してた。そうすると『ラムダも一緒に調べておこうか』という精神的余裕が成田、羽田空港にあったかというと、僕はないと思います」と意図的な隠ぺいはないとした。

さらに免疫学の第一人者で大阪大学名誉教授の宮坂昌之氏も「もう一つは、ラムダと確定するにはゲノム解析ということをしないといけなくて、1週間ぐらい時間がかかるんです。ですから、隠す隠さないでなく最終決定の結果はどうしても遅れてしまう」と解説。これを受けリンゴは「悪意はありませんでした」と結論付けた。

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