映画「あらののはて」髙橋雄祐インタビュー 荒野はなぜ風子の食べかけガムを食べた?

『カメラを止めるな!』の主人公の妻役で大ブレイクしたしゅはまはるみ、映画『イソップの思うツボ』などに出演の藤田健彦、1980年代より数々の舞台演出を手がける長谷川朋史の3人が結成した自主映画制作ユニット「ルネシネマ」。

ルネシネマ第2弾として企画・製作された本作『あらののはて』(出演:舞木ひと美、髙橋雄祐、眞嶋優、成瀬美希、藤田健彦、しゅはまはるみ、監督・脚本:長谷川朋史)は、門真国際映画祭2020で最優秀作品賞、優秀助演男優賞、優秀助演女優賞の三冠を達成し、うえだ城下町映画祭第18回自主映画コンテストでは、審査員特別賞(古廐智之賞)を受賞。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020、日本芸術センター第12回映像グランプリでは入選を果たした。

作品の中で主人公・風子のクラスメート・荒野を演じた注目の若手俳優・髙橋雄祐にあれこれ聞いてみた。

◎髙橋さんが思う見どころは?

沢山ありますが、多くのシーンでリアルな時間の流れがそのまま映し出されているところはこの映画の魅力の一つだと思います。 長回しの教室のシーンでは、時間の流れとともに雲の流れも見れるので、登場人物が体感するのと同じ時間感覚を味わえる面白さがあると思います。

◎演じてて印象深いところは?

撮影が始まり、長谷川監督はあまりカットを割らずにこの作品を構成していこうとしているように感じました。なので演じるうえで少し制約がなくなったため、(カットを割る場合は、カメラ位置を変えて同じことを何度もやらなくてはいけないので、)全体を通してのびのびと演じることができたように感じています。

◎特に表現してみたかったところは?

自分自身の高校時代、言葉にできない感情が多くあったので、高校時代の荒野もそれが少しあるのではないかなと思います。そういった言葉にならない不思議さやもどかしさなど見ている人に感じていただけたらいいなと思います。

◎映画の中で、荒野はなぜあの子(風子)をデッサンモデルに選んだと思います?

この二人はどこか似ているのだと思います。なので見えない力で惹かれ合っているのではないでしょうか。 でも本人に「なんで?」と聞いたら「わかんない」というのがこの二人なのだと思います。

◎風子の食べかけのガムを荒野は食べますが、なぜ?

監督からはとにかく考えずにという演出でした。撮影が終わってからなぜだろうと考えてもうまく言葉にできる答えが見つかりません。また劇場で映画を観てその答えを考えてみたいと思います!

◎髙橋さんが演じてみて、監督が表現したかったことって何?

高校時代にあって数年後に消えたもの、高校時代に風子と荒野の間にあった何かが数年後にはなくなっていて、それはなんでしょう。というのを観てくださった方々が自分と重ね合わせたりしながら考えたり懐かしんだりできるのではないかなと思います。

◎髙橋さんの不思議ちゃんの部分は?

僕が不思議かは分からないですが、川がとても好きなので休日に川に行ってゆっくり本を読んだり散歩したりして、気づいたら夕方になっていたりするときなど、ああ時間の流れって不思議だなあと感じます。

◎髙橋さんが今後、作ってみたいと思う映画は?

作るのもそうですが演じるうえでも自分で経験してきたことや、感じたことなどを映画に反映させていけたらより多面的で深みのある物語や人物を作れるのではないかなと思います。

◎映画「あらののはて」のPRをどうぞ

この映画は観るのももちろんですが“体感”できる作品だと思います。是非劇場で素敵な登場人物たちと同じ時間を体感していただけると嬉しいです!

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予告編

8月21日(土)〜9月10日(金)の池袋シネマ・ロサにて3週間のレイトショーほか全国順次公開。

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