筒香嘉智が新天地パイレーツへ 明日からドジャースとの3連戦

日本時間8月16日、ドジャースからリリースされてフリーエージェントの立場となっていた筒香嘉智がパイレーツとメジャー契約を結ぶことで合意したことが明らかになった。「サンケイスポーツ」の山田結軌記者が第一報を伝えた。パイレーツは明日(日本時間8月17日)から敵地でのドジャース3連戦が予定されており、パイレーツ移籍の筒香はいきなり古巣との対戦を迎えることになる。筒香にとっては来季以降のメジャー生き残りをかけた、重要な1ヶ月半となりそうだ。

筒香は2019年12月にレイズと2年1200万ドルで契約。メジャー1年目の昨季はコロナ禍の短縮シーズンという異例の状況のなかで51試合に出場し、打率.197に終わったものの、8本塁打、出塁率.314、OPS.708をマークして2年目のブレイクに期待を抱かせた。

ところが、今季は26試合で打率.167、0本塁打、出塁率.244、OPS.462と全く結果を残せず、日本時間5月12日にレイズからDFA。その後、トレードでドジャースへ移籍したが、移籍後も12試合で打率.120、0本塁打、出塁率.290、OPS.410と強打はよみがえらず、同6月10日には右ふくらはぎ痛で故障者リストに登録された。

日本時間6月18日からマイナーでのリハビリ出場を開始したが、打率は1割台に低迷し、ドジャースはリハビリ出場の期限(野手は最大20日間)となる同7月8日に筒香をロースターの40人枠から外すことを選択。筒香は40人枠から外れることを受け入れてドジャースに残った。

7月中旬以降はようやく打撃の状態が上向き始め、8月は10試合に出場して打率.387、2本塁打、出塁率.463、OPS1.141の好成績をマーク。この筒香の活躍にパイレーツが興味を示し、メジャー契約をオファーしたとみられる。

パイレーツはナ・リーグ中部地区の最下位に低迷し、すでに来季以降を見据えた戦いに入っている。一塁は右打者のジョン・ノゴウスキーと左打者のコリン・モランがプラトーンで起用されているが、左翼はベン・ギャメルを中心に複数の選手が併用され、筒香にも割って入る余地がある。

筒香の年俸の大部分はレイズに負担義務があるため、パイレーツに金銭的なリスクは全くなく、「ノーリスク・ハイリターン」の契約となる可能性を秘めている。2人のオールスター選手(ブライアン・レイノルズとパドレスへ移籍したアダム・フレイジャー)を輩出しながらもメジャー最少得点という貧打に苦しむパイレーツ打線のなかで、筒香は存在感を示すことができるだろうか。

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