東京女子プロレスのシングル最強を決めるトーナメント「東京プリンセスカップ」を制した伊藤麻希(26)が、初の団体最高峰王座取りを誓った。
中島翔子との決勝から一夜明けた16日、都内で行われた会見に出席し「ずっと報われない、満たされない人生を送っていたけど、こうして一番になったら性格が丸くなった。全部に対し優しくなれて、人のことを見られる余裕ができた」と語った。7月31日の鈴芽戦で「左頬骨不全骨折」を負いながらもトーナメントを戦い抜いたことで、精神的なタフさも身についたという。
会見には10月9日の東京・大田区総合体育館大会での挑戦が決まったプリンセス・オブ・プリンセス王者の山下実優(26)も出席。王者は「強くなった。感情を揺さぶられてこいつを倒したい、東京女子にとって大切になる大田区でベルトをかけて対戦したいと思った」と次期挑戦者に指名した理由を明かした。
シングルでは何度も対戦してきたが、最近は「121000000(ワントゥーミリオン)」で共闘する。山下から「伊藤は会場の空気を変える。その空気の中で技を出すのはリスクがあるけど、動揺せず技を出せるか。その会場の空気を変える力は警戒しないといけない」と指摘されると、伊藤も「(山下の)スカルキックは本当に頭がぶっ飛ぶ」と警戒を強めた。
それでも「オンリーワンでいることは楽。でもベルトを持つことはナンバーワンの証し。一番になった人しか味わえない景色を見たい」と語りながら目の前に置かれた優勝カップを指さし「これを持った時に主役になれたと思った。ベルトもつけて、もっと主役になってみたい」と表情を引き締めた。