HR王争う鷹リチャードと阪神井上の昇格は? 後半戦に活躍期待の選手【ウエスタン編】

ソフトバンク・リチャード(左)と阪神・井上広大【写真:藤浦一都、橋本健吾】

阪神・井上はウエスタントップの50打点、村上は最多タイの6勝をマーク

プロ野球は東京五輪中断期間を経て13日に後半戦に突入。各球団とも残り試合は60を切り、優勝争い、クライマックスシリーズ出場権を得られるAクラス奪守へ、戦いはいよいよ佳境を迎える。今後チーム躍進のための大きな戦力となり得る存在はいるだろうか。今季のウエスタン・リーグ成績を基にシーズン終盤での1軍での活躍が期待できる選手をピックアップする。

阪神は“若虎”が躍動し、ファームも首位・ソフトバンクに3ゲーム差の2位と好調だ。4月に支配下登録され、1軍も経験した小野寺暖外野手がリーグトップの打率.304、高卒3年目の小幡竜平内野手が.301で2位につける。

そして2019年ドラフト2位の井上広大外野手は打率.267(同6位)、9本塁打(同2位)、50打点(同1位)をマークしている。4年目25歳の島田海吏外野手はリーグトップの21盗塁を記録し、後半戦から1軍に復帰した。

投手ではドラフト5位ルーキーの村上頌樹投手がリーグトップタイの6勝(1敗、防御率2.56)をマーク。2019年同1位の西純矢投手が4勝2敗、防御率4.84の成績を残している。5年目23歳の浜地真澄投手はチームトップの32試合登板でリーグ2位の4セーブ(3勝1敗)を挙げている。

中日は実績ある投手が準備を整えている。43歳のプロ20年目、山井大介投手がウエスタンで6勝3敗、防御率3.88。2019年に開幕投手を務めた笠原祥太郎投手は4勝3敗、防御率4.10の成績を残している。ともに今季は1軍未登板だ。4年目21歳の清水達也投手は2勝1敗、防御率2.82。2年目27歳の岡野祐一郎投手はリーグトップの防御率2.64をマークしている。

野手では5年目22歳の石垣雅海内野手がチームトップタイの5本塁打。和製大砲の“覚醒”に期待がかかる。支配下登録復帰を目指す育成の石岡諒太内野手は打率.328(177打数58安打)、4本塁打をマーク。ルーキーではドラフト6位の土田龍空内野手がチーム最多の72試合出場、打率.254、1本塁打と奮闘している。

広島は大卒3年目の正隨優弥外野手がリーグ3位の打率.291、同3位の8本塁打、同4位の30打点をマーク。育成の20歳・木下元秀外野手が同10位の打率.252、2019年ドラフト4位の韮澤雄也内野手が同11位の.239、4本塁打を記録している。今季1軍に定着した高卒3年の小園、林に続けるか。

鷹・リチャードは10本塁打でトップ、オリのドラ3・来田は既に1軍で活躍

巨大戦力を誇るソフトバンクはウエスタンでも首位を走る。投手では1軍経験も豊富な大竹耕太郎投手がリーグトップタイの6勝(2敗)、笠谷俊介投手が5勝&防御率1.85、杉山一樹投手が4勝&防御率1.41と結果を残している。

また、椎野新投手がチームトップの34試合に登板してリーグトップの6セーブ、奥村政稔投手が31試合で4セーブ、渡邊雄大投手が29試合登板で防御率1.96と救援陣の充実も目を引く。今季支配下契約し、1軍も経験した大関友久投手は18試合で4勝1敗3セーブ、防御率1.57の安定感だ。

野手ではリチャード内野手がリーグトップの10本塁打、同2位の45打点をマーク。柳町達外野手が同5位の打率.284、今季途中に阪神からトレードで加入した中谷将大外野手が同8位の.255、増田珠内野手が同9位の.252をマークしている。

他にも1軍での実績十分の上林誠知外野手が打率.288&3本塁打、2019年ドラフト1位の佐藤直樹外野手が打率.252&3本塁打、今季1軍を7試合経験した野村大樹内野手が打率.244&1本塁打、ドラフト1位ルーキーの井上朋也内野手が打率.283&3本塁打を記録するなど実力者がひしめいている。

若手の台頭が著しいオリックス。ドラフト3位ルーキーの来田涼斗外野手はウエスタンでリーグ最多の77安打を放ち、打率.263(リーグ7位)、2本塁打、5盗塁をマークして7月13日に1軍へ。ここまで打率.417(12打数5安打)を記録している。25年ぶりVへの起爆剤となる勢いだ。同2位の元謙太外野手も“英才教育”を施されリーグ最多の84試合に出場。打率は.133と低いが、チームトップの4本塁打を放っている。

投手では高卒4年目の本田仁海投手が規定投球回に達し、2勝7敗、防御率4.11。7月6日の楽天戦で今季初登板した。ドラフト4位の中川颯投手は28試合登板で防御率1.05の安定感。7月14日の日本ハム戦でプロ初登板を果たした。ドラフト1位ルーキーの山下舜平大投手は12試合で1勝6敗、防御率5.06の成績を残している。(Full-Count編集部)

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