パッキャオ カシメロ vs リゴンドーを斬る「まるでパッキャオ―メイウェザー戦のようだった」

マニー・パッキャオ

ボクシングの6階級制覇王者マニー・パッキャオ(42=フィリピン)が、14日に行われたWBO世界バンタム級王者ジョンリール・カシメロ(32=フィリピン)とギジェルモ・リゴンドー(40=キューバ)の一戦をぶった斬った。

ビッグマウスが持ち味で強打自慢のカシメロと、2大会連続五輪金メダルに輝いたリゴンドーとの対戦は、戦前から大きな注目が集まった。しかし、リゴンドーはリングの回りをグルグル〝マラソン〟することに終始し攻撃を仕掛けず、カシメロもパンチを大振りするばかりで、ふたを開ければ大凡戦となってしまった。

これにはフィリピンの英雄もショックを受けた様子。米メディア「ボクシングインサイダー」によるとパッキャオは「彼(カシメロ)がベルトを保持したことはうれしいが、問題は相手が彼と戦いたくなかったということだ。まるでパッキャオ―メイウェザー戦のようだった」と語っているという。

パッキャオと元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)の一戦は、長らくファンを待たせた末の2015年に実現。お互いすでにピークは過ぎていたが、当時のボクシング界をけん引した大スター同士の試合は〝世紀の一戦〟といわれた。

しかし逃げるメイウェザー、パンチを空転させるパッキャオという構図が終了まで続いた上で判定決着。ファンの期待を裏切るものとなってしまった。パッキャオはそんな苦い思い出と重ねてしまったようだ。

自身は21日(同22日)に米ラスベガスでWBA世界ウエルター級スーパー王者のヨルデニス・ウガス(キューバ)に挑戦する。19年7月以来、約2年ぶりとなるリングで観衆が燃え上がるような試合を見せてほしいところだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社