雨上がり解散の裏に宮迫の「裏切り」と蛍原の心労 フジモン号泣「あなたのせいや!」

蛍原(右)と並ぶ宮迫(ⓒテレビ朝日)

お笑いコンビ「雨上がり決死隊」が17日夜、「アメトーーク特別編 雨上がり決死隊解散報告会」をユーチューブ、ABEMAで配信し、解散を発表した。一連の闇営業騒動が勃発してから2年あまり。コンビ解散で吉本興行は期せずして宮迫博之の〝後処理〟を終えたカタチだが、今回は吉本主導ではなく、普段温厚な相方・蛍原徹(53)の意向が強かったという――。

2人はかつて、一緒にMCを務めたテレビ朝日系のバラエティー番組「アメトーーク!」にそろって登場した。宮迫は「僕がついたうそで、とんでもない方々にご迷惑をおかけして、こういう状況になって…」と一連の闇営業騒動を謝罪。蛍原は「平成元年にコンビを結成し、本日をもちましてコンビを解散します」と報告した。

解散は今年4月、蛍原の方から切り出した。理由について「宮迫さんに対する気持ちにズレが生じてきた」と説明する。宮迫は闇営業問題を受け、2019年6月に吉本興業を退社。蛍原は当時、コンビ復活の考えがあったという。

「いつか2人で戻ってきて、できたらと思っていた。世間の皆さんの声がわりと大丈夫だと踏んだら、僕らは最初、舞台から出発しているので。吉本がダメなら自分たちで劇場を借りて、地道に行けたらと思っていた」

だが、宮迫が昨年1月からユーチューブを始めたことにより、蛍原の気持ちに変化が生じた。

「事後報告ですね。ユーチューブをやることが決まっているという。その時、俺は『あー、決まってんのか…』と」

解散しても「アメトーーク!」は変わらず継続していく予定だが、蛍原は当初、解散したら番組を降板する意向だったという。

「宮迫さんのおかげで、今の僕があるのよ。離れるということは、僕だけ残るっていうのは、あまりにも都合が良すぎるんじゃないかと思っていた」

解散について、お笑い関係者は「宮迫さんは『いつか相方の横に戻りたい』と常に言っていたが、蛍原さんからすると『本気で思ってんの?』と疑問が湧いたのでしょう。宮迫さんはユーチューバーとして活動しているけど、蛍原さんはテレビで生きていくつもり。もし戻る気ならユーチューブではなく舞台で一緒に一からやり直したかったんです」と指摘する。

番組終盤にはゲストで参加したお笑いコンビ「FUJIWARA」の藤本敏史が、ハンカチで目頭を押さえつつ、宮迫に向かって「あなたのせいで雨上がりがなくなるんですよ! どんだけ迷惑かけるんですか!」と絶叫する場面も。お笑い関係者は「宮迫さんの『裏切り』で、普段温厚な蛍原さんを悩ませ、解散を決意させたことに対する歯がゆさから出た言葉だと思う」と話す。

吉本興業としても、宮迫の行動は許しがたいものだった。芸能プロ関係者の話。

「闇営業騒動が勃発した際、吉本サイドがまず説明しに行ったのが『アメトーーク!』を放送するテレビ朝日。同局上層部に『宮迫は反社会的勢力からギャラをもらってないから、大丈夫です』と説明したが、後にそれがうそだと分かった。これではテレ朝に顔向けできない」

蛍原とすれば迷惑を掛けた上に、解散するなら降板するのが筋だと考えたのだろう。だが、テレ朝としては「アメトーーク」を打ち切るわけにはいかない事情もある。

「同番組は雨上がり決死隊だけのものではない。年末などには5時間特番を組むほどの人気番組だし、DVDや人気企画の『絵心ない芸人』で描かれた絵をグッズとして販売したりもしている。蛍原が降りたいと言っても簡単に応じられない」(同)

吉本では闇営業騒動で公然と上層部批判を繰り広げた加藤浩次が3月いっぱいで吉本とのエージェント契約を解除となり、フリーとなった。宮迫もコンビ解散となったことで、吉本上層部に反発した2人の〝後処理〟が終わったことになる。

ただ今回に関しては「吉本の意向ではなくホトちゃんの決断」(関係者)。最後は明るく番組終了したものの、業界では宮迫の優柔不断が招いた結末と理解されている。信頼を獲り戻すには時間がかかりそうだ

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