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笠岡諸島の有人島のなかでは最北端に位置し、本土から短時間の船旅で訪れることができる高島。
漁業や海運業が盛んな島です。
また、高島には『古事記』や『日本書紀』に記されている神武天皇東征の際の高島行宮(あんぐう)が置かれたという説があり、神武天皇にまつわるスポットが多くあります。
高島の概要と見どころを紹介していきましょう。
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笠岡諸島とは
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笠岡諸島は、岡山県の南西端の笠岡市沖にある、大小31の島々です。そのうち有人島は、以下の7島。
- 高島(たかしま)
- 白石島(しらいしじま)
- 北木島(きたぎしま)
- 真鍋島(まなべしま)
- 大飛島(おおびしま)
- 小飛島(こびしま)
- 六島(むしま)
大飛島・小飛島をあわせて飛島(ひしま)と呼ばれている
島々への橋はなく、笠岡市の港から船で行き来します。
のどかで落ち着いた雰囲気の島々です。
香川県の丸亀市・小豆島町・土庄町の島々とともに、「知ってる!? 悠久の時が流れる石の島 ~海を越え、日本の礎を築いた せとうち備讃諸島~」として日本遺産にも認定されています。
高島とは
高島は笠岡諸島の有人島のなかでは最北端に位置し、もっとも本土から近い島です。
北木島・白石島・真鍋島に次ぎ4番目の大きさで、島を一周しても約2時間というコンパクトさ。
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車道は高島港周辺の1キロメートルほどのみとなり、あとは歩道となります。徒歩での移動がおすすめです。
高島へのアクセス
笠岡市街地にある住吉港(みなとこばなし)から高島港への船が出ています。到着までは約25分。
本土のなかでもより南にある神島外浦(こうのしまそとうら)港から出発すると、なんと約6分で到着します。
旅客船の本数は上り・下りそれぞれ一日4本。出港時間を事前に確認し、計画を立てて訪れましょう。
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▼詳しくは、以下の記事を見てください。
代表的なスポット・高島でできること
「高島」という地名を聞けば、『古事記』や『日本書紀』に記されている神武天皇東征の際の「高島行宮(あんぐう)」を思い浮かべるかもしれません。
日向(宮崎県)を出発し、船で大和(奈良県)へ向かったと伝えられる神武天皇。
豊後水道を通り筑紫国、安芸国へわたったあと、「吉備国の高島」に行宮(あんぐう・仮宮)を造り、数年間滞在したと記されています。
「吉備国の高島」はいったいどこなのか。候補地は各地にあり、岡山市の高島が有力視されていますが、近隣では古くから笠岡諸島の高島こそが高島宮であると考えられてきました。
神武天皇伝説にまつわる場所をはじめ、高島の代表的なスポットを紹介します。
高島の最高峰 神ト(かみうら)山
高島の最高峰、神ト山は、その名のとおり、神武天皇が吉凶を占った場所といわれています。
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山頂付近には高さ8メートルもある巨大な「高島行宮遺阯碑(いしひ)」が。
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1919年に北木島の石材業者が建立したもので、自然石の碑としては日本最大級なのだそう。
神卜山の中腹には、神武天皇が天の神にお供えする水を汲んだと伝わる「眞奈井(まない)の井戸」があります。
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高島神社
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約5メートルにおよぶ巨大な神武天皇像が出迎えてくれる高島神社。
2020年、島で暮らすかたたちが手作りして完成したものです。
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神武天皇伝説が島でとても大切にされていることが伝わってきます。
窓岩と美しい浜辺
島の西側の浜辺にある大きな岩が、窓岩です。
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潮が引いているタイミングだと、近くまで行って撮影でき、窓越しに海を見ているような写真を撮影できます。
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潮が引いておらず近くには行けなかったので、望遠レンズで撮影した写真です。
島の北半分の浜辺では魚釣りをすることが可能。この日も釣りに来ている人を見かけました。
子はらみ石
子はらみ石はパンフレットなどでは「西日本最大級の陰石」と表記されています。
宇宙から落ちてきた「隕石」ではなく、「陰石」です。「陰石」とは女性の陰部の形をした石のこと。
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下から見ると大きな割れ目がある子はらみ石は、良縁、子授け、安産、婦人病の霊神とされてきました。
逆に男性の陰部の形をした石を陽石といい、陰陽石を2つ並べて祀ることもあるそう。
子はらみ石の隣には、「幸精龍王神」として男性シンボルをリアルに表現した像が祀られています。
看板には「幸精龍王神をお迎えして、子孫繁栄と夫婦円満、健やかな長寿と島の発展、安泰を祈願し、本納させて頂きました。島を想う有志一同 平成13年2月」と記されており、島民のかたが2001年に本納したものとわかりました。
大きな子はらみ石をぐるりと一周してみると、中央部分には「産道」も。
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産道くぐりができます。
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体力に自信があるかたは、ぜひ子はらみ石の上にのぼってみてください。
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展望が抜群!
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南は白石島、西は福山が見えます。
カーサ・タケダ
カーサ・タケダは高島港の西側にある旅館です。
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小高い丘の上にあり、展望が抜群!
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アットホームな雰囲気のロビーホールからは、瀬戸内海のパノラマビューが楽しめます。特にこちらから見る夕日が絶景とのこと!
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デッキでの海鮮バーベキューや、高島付近で育まれた魚介類のランチコースといった食事のみの利用も可能です。
カーサ・タケダは竹田さん一家が営む旅館。有限会社竹田水産として漁業や海苔の養殖も行なっています。
1992年に「せっかく採った魚を市場に出すだけでなく料理として提供したい」と、旅館としてオープン。
親子三代で経営し、三代目であり漁師でもある竹田 航平さんが瀬戸内海で採った魚が、料理として提供されます。本職の漁師がしめる季節の魚は絶品。
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昔からの常連のお客さんから、若いかたまで、幅広い層から愛されている旅館です。
実際に高島を歩いてみました
2021年7月27日、高島を訪れました。
笠岡市街地にある住吉港を出発する普通船に乗り、約25分後、高島港に到着。
神武天皇の顔はめ看板が出迎えてくれました。
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高島港付近には、島に1台のみという自動販売機があります。水分補給の準備はここで行ないましょう。
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案内してくれるのは、2020年6月に笠岡市地域おこし協力隊の高島担当に着任した平岡 顕治(ひらおか けんじ)さんです。
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「すべての人にやさしいITを」をコンセプトにITの利活用を行なうNPO法人ひとまちスタジオの運営など、福山でも活動している平岡さん。
「まずは島で暮らすかたがたとたくさん話すこと」を大切に、備後圏域の交流促進、ドローンを使った笠岡諸島の魅力発信などの活動を行なっています。
平岡さんに先導してもらい、高島をぐるりと徒歩で一周してきました。
まずは島の西側の海へ。丘を越えれば、まるでプライベートビーチ!
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潮が満ちていたため、窓石の近くまでは行くことができませんでした。
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子はらみ石に行くまでの間に、山見石という展望台のような石積みがあります。
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石のユニークな階段を上ると、絶景!
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昔はここから魚群の動きを見て、海にいる漁師に合図を送っていたそうです。
子はらみ石に到着。
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パンフレットなどには書かれていなかった「幸精龍王神」に驚きました。ぜひ行ったときには、下から覗いてみてください。
子はらみ石の上にらくらくとのぼる平岡さん。
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気持ちよさそう!
「私ものぼりたい!」と思っていたのですが、足に力が入らず怖気づいてしまい、諦めました。
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足や手をひっかける穴が巨石に刻まれているので、体力と度胸があればぜひチャレンジしてみてください。
絶景が待っていますよ!
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かわりに、近くにあった顔はめ看板で記念撮影。
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右上には神武天皇を導いた三本足のからす「ヤタガラス」のイラストも。
ヤタガラスは島のいろいろなところにいるので、見つけてみてくださいね。
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その後、林の中を歩いていくと、島の南側の海「竹の浜」に到着しました。島のかたがたは「与太郎」と呼んでいる場所なのだそう。
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手作りの立派な桟橋が目を引きます。歩いてみると、先のほうはぷかぷかと揺られ、瀬戸内海の波を感じることができました。
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訪れた日は平日でしたがちょうど夏休み。海の向こうの白石島海水浴場が賑わっていました。
それに対して竹の浜では、のんびりと海遊びを楽しむことができそうです。
さらに歩くと、南側に開けた展望台に到着。
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高島はコンパクトな島なので、一周すると360度、海に囲まれていることを実感できて楽しかったです。
屋根の下で休憩したら、次は「南磐座」へ。
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ぜひ見てほしいのが、海にせり出した石です。
神武天皇が東征中、苦戦を強いられたときに金色のとんびが勝利に導いた伝説があるのです。
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するどい目つきとくちばし。
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とんびの頭部のように見えてきましたか?
さらに林の中を進むと、標高約77メートル、高島の最高峰「神卜山(かみうらやま)」の山頂付近に到着しました。
島の形を一望できる気持ちのいい場所!
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神武天皇が吉凶を占ったとされる石は「占石」と名づけられています。
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朝日が拝めるスポットでもあるのだとか。
頂上付近の少し下に、高さ約8メートルの「高島行宮遺阯碑」があります。
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迫力満点、想像以上の大きさにびっくり! 山の上まで運んだのか、この場にあった石を彫り設置したのか、とても気になります。
今回は南方面から神卜山にたどり着きましたが、港がある北方面から歩いてくると、長い階段と鳥居の向こうに「高島行宮遺阯碑」が見えてくるはずです。
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神卜山の中腹にある「眞奈井(まない)の井戸」までくだります。
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井戸の近くには2匹のかにが!
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平岡さん曰く、いつもここにかにがいるそうです。何かを守っているのかもしれませんね。
井戸のそばには歌碑があり、「千早振る 神のむかしは遠けれど 清き泉をくみて知るかな」と記されているそう。
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北側の海沿いの車道にたどり着きました。
海を臨む高島神社を訪れると、巨大な神武天皇像にびっくり!
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その高さ約5メートル。立体的で細やかなつくりに目を見張りました。
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高島神社境内地は、史跡・古代住居跡でもあります。古墳時代の器や炉跡が発見されたそう。
神武天皇像の後ろには、器の破片のようなものや、勾玉らしきものが置かれていました。
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高島にはほかにも神秘的なスポットがたくさんあったので、自分のペースでじっくり歩いてみてください。
4月上旬には遊歩道のあちこちにつつじが咲くそうですよ。
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帰りは高島港から船に乗り、神島外浦港へ帰ってみました。乗船時間、約6分。あっという間に到着!
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高島と本土を行き来する人たちは神島外浦港を利用することが多いのだとか。便利がいいので納得です。
島の人たちはどのように高島の魅力を感じているのでしょう。
高島の自治会長・妹尾 利雄(せのお としお)さんと、高島神社の巨大な神武天皇像を手掛けた河田 浩二(かわた こうじ)さんにお話を聞きました。
島の人にお話を聞きました 高島自治会長・妹尾 利雄さん
高島の自治会長・妹尾 利雄さん(68歳:取材時)にお話を聞きました。
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──妹尾さんは高島でどのような子供時代を経て今に至りますか?
妹尾(敬称略)──
子供時代は夏は海で泳いだり、竹竿とテグスで作った釣り竿で魚を釣ったりしていました。釣った魚は祖母が晩御飯に調理してくれて。
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山も遊び場でした。木で基地を作ったり、穴を掘ったり。
昔は高島に小学校があって、私が通学していたころは20人くらい同級生がいました。
今は島には小学生、中学生、高校生が1人ずつ。小中学生は、全国的に珍しいスクールボートで通学しています。
高校卒業後、父が立ち上げた会社に入って海運の仕事に就きました。高島は漁師もたくさんいますが、石材を運んでいた歴史があり、海運業に携わる人も昔から多いです。
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26歳で父から代替わりで社長となり、名古屋からさまざまな場所に大きな船で貨物を輸送する日々でした。
船での仕事と生活を65歳まで続け、今は福山と高島に家があります。
高島には週に2日ほど訪れ、畑を耕したり、自治会長やまちづくり協議会の仕事をしています。
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高島は笠岡諸島のなかでも本土との距離が一番近く、交通の便がいい島。私のように通いながら生活する人がほかにもいますよ。
高島の畑では、大根、ピーマン、トマト、とうもろこし、オクラ、ゴマ、スイカなどなど、いろいろな野菜を無農薬で育てています。
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──島での暮らしをより良くする地域の取り組みは何かありますか?
妹尾──
昔は高島に商店が3店ありましたが、今はありません。
そこで高齢者を中心に島の人たちが安心して生活に必要なものを手に入れられるよう、「婆ーちゃるショップ」という取り組みを高島まちづくり協議会が行なっています。
毎月2回、島で暮らすかたがたが生活必需品を注文票に記入したものをボランティアが取りまとめ、連携している笠岡商店街のお店に注文し、高島港で仕分けるという仕組みです。
港に定期的に集まることで顔を見たり話したりする機会にもなっています。
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過去には島外から参加者を募って草刈りや懇親会のイベントを開催したこともあります。
高島は本土との距離が近く、島外の人にとっても気軽に訪れることができるのが魅力だと思います。
高島の人たちは、みんなで決めたことに対し「じゃあやろう!」と取り組むことが多く、チームワークがいいと思います。
島の人にお話を聞きました 神武天皇像を手掛けた河田浩二さん
高島神社の神武天皇像を手掛けた河田 浩二さん(88歳:取材時)にお話を聞きました。
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──高島神社の神武天皇像はどのように制作されたのですか?
河田(敬称略)──
高島で暮らす人たちに協力してもらいながら制作しました。
材料は牡蠣いかだなど、漁業で使う発泡スチロールでできた「浮き」の廃材。20個くらい使っています。
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発泡スチロールの汚れや傷んだ部分は取り除き、状態がいいところだけを使いました。
中に鉄筋を入れて合体させ、まわりを削って造形しています。
神武天皇像を作る過程は知人が冊子に残してくれました。
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制作にかかった月日は、約5ヶ月。2020年10月に完成しました。
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周りのかたたちが手伝ってくれたので本当によかったです。
──河田さんが制作したものは、ほかにどんなものがありますか?
河田──
子はらみ石には行きましたか?
近くにあった幸精龍王神の制作にも、ほかの島民のかたがたとともに携わりました。
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土器など郷土資料を集めた「高島おきよ館」を高島神社の近くに設立し、自分で制作したオブジェなども展示しています。
今は、高島神社境内に高島の地図を描いた石のテーブルを制作中です。
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ピンク色のハートの部分に「高島を愛する」と書こうと思っています。
おわりに
河田さんの制作物や言葉からは、「島が好きだからこそ、島をより魅力的にしたい」という高島への愛情が伝わってきました。
また、妹尾さんにいただいたトマトもとうもろこしも甘くて感動。自然の恵みとはこういうことか、と実感しました。
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豊かな自然にあふれた高島は、人の個性もあふれる島。心豊かなかたたちとたくさん話すことができ、私も元気に。
今度はカーサ・タケダで一泊し、のんびり夕日を眺めながら美味しいお魚を食べたいです。