新型コロナウイルスのワクチン接種が始まり、半年が経過した。
神奈川県は早期接種を「基本戦略」とするものの、県内で2回の接種を完了した人の割合はまだ3割強にとどまる。菅義偉首相が示した今月末までに半数近くとするペースの達成は困難な見通しだ。
「人の接触の機会を減らし、時間を稼いでいる間に各年代のワクチン接種を徹底的に進めていくのが基本戦略だ」
13日に開かれた県感染症対策協議会で、県の阿南英明理事(医療危機対策担当)はこう強調した。
県によると、ワクチンを2回接種し、十分な免疫がつくとされる2週間以降に県内で新型コロナに感染した人は、5月24日~8月8日までで159人確認された。
接種完了者に占める割合は0.01%未満で、重症になった人はおらず、中等症が1人いた以外は軽症か無症状に抑えられた。阿南氏は「ワクチン接種が重症化を防ぐことに大きく貢献している」と分析した。