「24時間テレビ」控える日テレが永野芽郁のコロナ感染に絶句したワケ

感染は仕方ないが…

昨年に引き続き、日本テレビ系「24時間テレビ」(21~22日)を放送することに賛否両論が巻き起こっている。特に感染爆発している今年は「賛」より「否」の声が強く、それは日テレも重々承知している。そこで今年は、自ら厳しいハードルを課したというのだが…。

今年の「24時間テレビ 想い~世界は、きっと変わる。」は、無観客の東京・両国国技館から生放送される。とはいえ多くの出演者、スタッフが集まることになり、3密は避けられない。現在は日本全国で感染者が爆増し、テレビ局でも多くの感染者が出ている。

「特に今年は日テレに対する批判が高まっています。昨年も批判されましたが、今年は明らかにそれ以上。東京だけではなく複数の都道府県が緊急事態宣言下であること、新型コロナ感染者の数は減るどころか増える一方なのに、多くの人を集める24時間テレビをやる必要があるのか、ということです」(日テレ関係者)

もちろん日テレも世論は受け止めている。万が一にも24時間テレビを舞台にクラスターを発生させまいと、考えうる限りの準備を整えて臨む。

「日テレでは先月からワクチンの職域接種を行っているが、24時間テレビに関わる多くのスタッフが、当日までに2回の接種を終える。基本的に、独自に発行する接種済み証明書を提示しないと会場に出入りできない。生放送や事前の撮影では、出演者、全てのスタッフにPCR検査か抗原検査を義務付ける」と制作会社関係者。

特に会場の国技館に出入りするスタッフは、毎日抗原検査を受けねばならない。ほかにも消毒の徹底や救急体制を整備している。莫大な金額をかけてでも、日テレは絶対に24時間テレビを成功させたいのだ。

ここまでやっても、いつどこで誰が感染するのか分からないのが、新型コロナウイルスの怖いところ。24時間テレビでも「絶対にクラスターが発生しない」とは決して言えない。

「万が一、複数のコロナ感染者が国技館から出たら、それこそ猛バッシングを浴びることは確実。そうなれば来年以降、24時間テレビの放送はかなり難しくなる。それは日テレ上層部も分かっており、『クラスター発生=番組終了』という不退転の決意で本番に臨むというのです」(前出日テレ関係者)

日テレは、昨年も批判のなかで24時間テレビの放送に踏み切り、コロナ感染者を1人も出さなかった。この時の経験をもとに独自の感染対策マニュアルを作り、バージョンアップして局内で共有しているという。

それだけ感染対策には自信を持っているのだが、ここにきて不安な点も出てきた。

「日テレで放送中のドラマ『ハコヅメ』に主演している永野芽郁が先月末、コロナに感染した。現場の共演者やスタッフが次々と濃厚接触者となり、撮影もストップした。この現場でも日テレ独自のマニュアルを使って感染防止対策をしていただけに、局内のショックは大きい」(別の日テレ関係者)

来年も無事に24時間テレビは放送されるか――。全ては今年にかかっている。

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