合同会社E-KON(以下、E-KON)は8月12日、兵庫県姫路市で電動キックボードによる公道での実証実験を同日より行うと発表した。実証実験には、姫路市、神姫バス株式会社(以下、神姫バス)などが協力する。
E-KONは、公道走行可能な電動キックボードを製造・販売する会社だ。日本国内で1000台以上の電動キックボードを販売している。2021年7月30日に、産業競争力強化法に基づく「新事業特例制度」を用いた電動キックボードによる公道での実証実験計画の認定を受けた。今回の実証実験は、この認定を受けて、任意でヘルメット着用して公道で行う。
マイクロモビリティ推進協議会に参画する4社は、電動キックボードの実証実験を行っている。一方で、E-KONのように日本国内で公道走行可能な電動キックボードを販売する会社が「新事業特例制度」を用いた公道実証を行うのは、西日本初だ。
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今回の実証実験は、8月12日から10月29日まで実施する。実証実験における電動キックボードは、道路交通法上「小型特殊自動車」として扱う。そのほかにも、ヘルメット着用の任意化や最高速度が15km/hに制限されるなど、走行条件の変更が適用される。
また、神姫バス、姫路市役所、三井住友海上火災保険株式会社、MS&AD;インターリスク総研株式会社が実証実験に協力する。姫路市の職員と神姫バスグループの社員は、姫路駅から半径2kmのエリア内において、通常業務の移動手段として電動キックボードを使用する。自動車を使うほどでもない短距離の移動に電動キックボードを用いることで、便利で快適な新しい移動手段としての可能性が期待される。そして、歩行者、自転車、自動車などが安全に共生するために必要なデータのほか、行動範囲がどのように変わるのかといったデータの取得を目指す。
E-KONは、既存のユーザーからの声をはじめ、今回の実証実験参加者からも感想を得る。これにより、機体の安全性や快適性をさらに高める開発を行っていきたいと考えているという。さらに、今回の実証実験をもとに、2022年度以降に改正予定の低速モビリティ領域の新製品の開発にもつなげる。そして、国内の電動モビリティの普及に少しでも貢献したいと述べている。
