20代のエクモ患者も 沖縄コロナ、若者も重症化 旧盆前に医師会が緊急メッセージ

 新型コロナウイルスの感染急拡大で患者が急増していることを受け、沖縄県医師会の安里哲好会長らは19日、県庁で旧盆期間中(20~22日)の親戚訪問を控えることなどを呼び掛ける県民への緊急メッセージを発表した。県医師会の集計によると、今月17日時点の県内の重症者数と、酸素投与が必要な「中等症Ⅱ」の患者数は過去最多となり、最も重症の患者に使われる人工心肺装置ECMO(エクモ)で治療を行っている20代も1人いるという。

 県医師会によると、エクモや人工呼吸器を用いている重症患者は17日時点で20代1人、30代1人、40代3人、50代6人、60代9人、70代以上3人の計23人。高齢者のワクチン接種が進み、若年層や中年層の患者が高い割合を占めるようになったという。

 呼吸不全があり、酸素投与が必要な「中等症Ⅱ」は同日時点で331人。年代別では20代14人、30代45人、40代61人、50代77人、60代73人、70代以上60人となっている。

 沖縄県内では8月に入って700人を超える感染者が確認される日が相次いでいる。緊急メッセージでは、今後も同様の感染状況となれば「限られた病床、限られた医療従事者の中で必要な医療を提供することは不可能となる」と危機感を訴えた。

 緊急メッセージではお盆の親戚訪問を控えることや、重症化が目立つ40~60代へのワクチン接種の促進、救急外来の適切な活用などを呼び掛けた。県に対しては、県医師会が7月に要請した内容に沿って、夜の繁華街などでの活動停止に取り組むよう要望した。【関連記事】
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