甲子園球場で開催されている第103回全国高校野球選手権大会は19日、第1試合の近江(滋賀)―日大東北(福島)戦が、悪天候のためノーゲームとなった。
結局この試合と第2試合の西日本短大付(福岡)―二松学舎大付(東東京)が20日に順延。第3試合の京都国際―前橋育英(群馬)、第4試合の作新学院(栃木)―高松商(香川)を同日午後3時をメドに行うことが決まった。
この措置により大変だったのがBS朝日。同局は、夏の甲子園の全試合を放送しているのだが、試合が長い中断となったため、放送するものが何もなくなってしまったのだ。だがそのおかげで野球ファンにとってはうれしい副産物も。試合再開までの間、甲子園球場のグラウンド整備を請け負う阪神園芸の〝神業〟が生放送されたのだ。
同局は中断中、過去の試合などを放送していたが、その合間には、現在の甲子園球場の様子が映し出された。午後1時半すぎに映し出されたグラウンドは池のように水浸しで、とても野球ができる状況には見えなかったが、1時40分ごろから阪神園芸のスタッフが出てきて整備を開始。トンボをかけたり吸水シートで水を抜いたりする様子が生放送された。
阪神園芸のグラウンド整備のすごさは、野球ファンから〝神業〟と呼ばれている。見る見るうちにグラウンドから水が抜かれ、2時20分すぎには映し出されたグラウンドは、見た目ではもう試合ができるレベルにまで回復していた。
阪神園芸のグラウンド整備を生放送するという異例の事態に、ネット上には「グラウンド復旧作業の中継が面白い」「阪神園芸の神整備がずっとやってるすごい」などの書き込みが見られた。