四面楚歌のグリーズマン サポーターに「メッシ退団はお前のせいだ」と襲撃される

ユベントスの守備網に囲まれるグリーズマン(ロイター)

スペイン1部バルセロナのフランス代表FWアントワヌ・グリーズマン(30)が、サポーターから〝襲撃〟を受けた。

フランスメディア「スポルト」が「フランス人選手が、FWリオネル・メッシ(34=パリ・サンジェルマン)の退団を彼のせいにするバルサファンに襲われた」と衝撃の事件を報じた。

同メディアによると、グリーズマンは練習のため18日朝にバルセロナの練習場を訪れた際に数十人のサポーターに囲まれた。「彼がロールスロイスのハンドルを握ってトレーニングセンターに到着すると、数十人のサポーターから怒号が上がった。『メッシはお前のせいで去っていくんだぞ!』と非難や侮辱の叫び声が上がった」とグリーズマンは猛烈な非難を浴び、現場は一触即発の状態になったという。

なぜグリーズマンがメッシ退団の〝戦犯〟として糾弾されてしまったのか。

「グリーズマンはチームの最高給プレーヤーだ。年俸は3500万ユーロ(約45億円)になることを忘れてはならない。アトレチコ・マドリードから入団して以来パフォーマンスと給与のバランスが議論されているが、メッシはクラブの総年俸が高すぎるために退団が発表された。すると、すべての目はすぐにグリーズマンに向けられたのだ」と同メディアはその理由を解説した。

メッシはチームの総年俸を削減しきれずファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の問題をクリアできないことから退団を余儀なくされた。その中でグリーズマンはかねてサポーターから〝給料泥棒〟と批判されており、その高年俸がチーム財政を圧迫していることもあり、メッシ退団の原因になったとヤリ玉に挙げられてしまったのだ。

日本人に対する人種差別問題が大きな批判を浴びたばかりのグリーズマン。今度はサポーターからも怨敵にされ、まさに四面楚歌だ。

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