【夏の甲子園】前田幸長氏がルール改正&ナイター開催を提言「いい思い出。選手は喜ぶよ」

19日の第4試合はナイターでの名門校対決になった

第103回全国高校野球選手権大会(甲子園)は19日、第1試合の近江(滋賀)―日大東北(福島)が今大会2度目の降雨ノーゲームとなった。この日も2試合が翌20日に順延となり、これで計7度目。今後も天候不順が予想されるなか、1988年の第70回大会で準優勝した福岡第一のエース左腕で本紙評論家の前田幸長氏(50)が過密日程解消策を緊急提言した。

【前田幸長・直球勝負】順延続きで選手や大会関係者は大変だろうが、今大会は高校野球のルールを見直すいいキッカケになるんじゃないかな。

まず日程の問題だが、高校は夏休みなんだし、1週間早く始めればいい。となれば、予選も早くなるが今回のように長雨にたたられてもカツカツの強行日程にはならないだろう。それに現在は1日最大4試合だが、1日5試合にして5試合目をナイター開催にすれば逆に選手は喜ぶよ。

僕も高3の時に出場した夏の甲子園3回戦が4試合目で、これが延長13回の接戦となり初めてナイターを経験した。ナイターはプロがやるものとばかり思っていたから、本当にうれしかったし、いい思い出になった。

一方、ノーゲームやコールドゲームはこの際やめて、メジャーのようにサスペンデッドで改めて途中からやればみんなが納得する。明桜(秋田)は帯広農(北北海道)に5回途中まで5点もリード、おまけに投手はノーノーを継続中だったのにノーゲームとなり、再戦では一転して接戦になった。勝ったからいいものの、仮に負けていれば…。大阪桐蔭(大阪)を相手に反撃態勢を固めた矢先、無念のコールド負けとなった東海大菅生(東東京)ナインの気持ちは察するに余りある。

また、18人のベンチ入り枠も再考する時期だ。僕のときは15人。徐々に増えているとはいえ、これが20人になれば投手の負担も減るだろうし、一人でも多くの球児に甲子園を堪能してほしい。ルールは時代に合わせて変えるべきだ。

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