綾瀬「道の駅」、用地取得など取りやめ 予定地に埋設物確認

綾瀬スマートICから南へ約1キロに位置する県道沿いの道の駅予定地=綾瀬市早川

 神奈川県綾瀬市が計画している道の駅予定地の地中に、埋設物があることが19日までに判明した。市が5~6月にボーリング調査を実施して確認した。市はこの影響を見極める必要があると判断し、2021年度に予定していた用地取得と実施設計を取りやめる方針を決めた。今後、全体スケジュールの見直しなどを進めるが、23年度のオープンは1年以上遅れることは避けられない情勢になった。

 県内5カ所目になる予定の道の駅は、市が3月に開業した東名高速道路・綾瀬スマートインターチェンジ(IC)の経済効果を呼び込むために打ち出した重要施策。計画では市役所(同市早川)北側の約1万900平方メートルの予定地に飲食店や農畜産物直売所、地域振興施設、駐車場を整備する。

 予定地は市街化調整区域で農地を主体とした農業振興地域で、市は地権者16人と取得交渉を続けてきた。

◆綾瀬市の道の駅事業 基本設計によると、木造2階建て延べ床面積1800平方メートルの地域振興施設と116台収容の駐車場などを整備する。現行計画では用地取得費約4億円を含めた総事業費は約22億円。年間来場者は約56万人を見込む。

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