広島のドラ1ルーキーの栗林良吏投手(25)が19日の中日戦(バンテリン)で3―1の9回に東京五輪後、初登板。先頭・堂上に安打されるも、続く木下拓と福留をともに空振り三振、高橋周を二ゴロに仕留めて19セーブ目を挙げた。
前半戦では新人ながら22試合連続無失点をマークするなど圧巻の成績を残した。また東京五輪の野球日本代表にも選出され、守護神として全5試合に登板。2勝3セーブと大活躍を見せて、日本の金メダル獲得の立役者となった。
マウンド上では落ち着き払った表情で投げる栗林だが、自身は「メンタルは全然強くないです」と明かす。「プロに入ったら緊張しますけど、紅白戦の頃とか、トヨタの時も先発だったら緊張してました。〝緊張しい〟なタイプだと思います」。
そこを無理にリラックスしようとするのではなく、張り詰めた空気が逆に結果をもたらしているという。「緊張はしたほうがいい。(プロの)最初の頃はどんな場面でも緊張しながら投げてたんで結果が付いてきたのかなと思います」
そんな栗林は「どっちかというと目いっぱい緊張してマウンドに上がりたいです」とも続ける。自身を正確に〝分析〟し、コントロールすることで新人らしからぬ大活躍を見せているというわけだ。
この日でセーブ数はリーグ2位。1年目からタイトルが手の届くところにある。