角田裕毅、F1前半戦は「10点満点中で5、6点」の自己評価。週末をまとめる一貫性が今後の課題

 アルファタウリ・ホンダの角田裕毅が海外サイトのインタビューに応じ、自らのF1デビューシーズンの前半戦を総括するとともに、後半戦に向けた課題を語った。

 今季F1へのステップアップを果たした角田裕毅は、これまで11戦で5回の入賞を果たし18ポイントを獲得。ランキング13番手でサマーブレイクを迎えた。しかし角田自身はこの成績に満足していない様子だ。

 モータースポーツ専門サイトTHE RACEのインタビューに応えた角田は今シーズンの評価に聞かれると、「10点満点中で5点か6点といったところですかね」と自己採点した。

 チームメイトのピエール・ガスリーが50ポイントを獲得し、ランキング8番手につけているのと比較すると、角田の成績はまだ手放しで喜べるものではない。角田は「今後はもっとペースを上げるために、特にリヤを中心にマシンを良くする努力をしなければなりません」と今シーズン悩まされてきたマシンリヤのバランスに触れ、マシンの改善が必要だと述べた。

 しかし、角田がそれ以上に気にかけているのは「もっと落ち着いて自分をコントロールする方法を見つける必要がある」と述べているように、自分が犯したミスの多さだ。

 特にシーズン序盤において、角田にはミスが目立った。第5戦モナコGPではフリー走行2回目でクラッシュを喫し、第2戦エミリア・ロマーニャGPや第7戦フランスGPのように、速さはありながらも予選でのクラッシュにより上位進出の機会を逃すシーンも見受けられた。

 アグレッシブなドライビングは彼の魅力の一つだが、それがクラッシュに繋がるのは避ける必要がある。一連のミスにはレッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコが苦言を呈したこともあり、角田自身が『自重』を意識するのももっともだ。

 もちろん角田の5回の入賞のうち4回は直近6戦でなされたものであり、彼の成績は改善傾向にある。しかし、第11戦ハンガリーGPでもフリー走行1回目でクラッシュ。マシン修復のため、走行時間を失っている。

 サマーブレイク前最後のグランプリで犯したこのミスには角田も「またFP1でスピンするとは思ってもいなかった。チームにもっと信頼してもらうためにも、フリー走行と予選でもっと一貫性を示す必要がありますね」と述べ、改めてシーズン後半の課題として自らの安定感を高める必要性を強調した。

2021年F1第10戦イギリスGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

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