中田翔を電撃獲得の巨人・大塚副代表「ダメなら覚悟を決めてもらうけど…」

会見に臨んだ中田

巨人・大塚淳弘球団副代表(62)が20日、日本ハムから中田翔内野手(32)を無償トレードで電撃獲得した経緯を語った。

同僚選手への暴力行為で出場停止中だった中田の新天地が、まさかの巨人に決まった。大塚副代表は日本ハムの吉村GMから打診があったことを明かし、中田本人が「涙を流して謝罪した」「野球を辞める覚悟」である点を踏まえ、原監督とも相談。「一人のプレーヤーとしてこのまま殺しちゃダメだ。痛みを共有してもう一回生かすんだ」と意見は一致した。その上で大塚副代表は「監督は特別扱いを絶対にしない人。その中で中田選手がプレーすることで復活するんじゃないか」と期待を寄せた。

もちろん、チームの輪を乱し、出場停止中の選手を引き受けることへの葛藤はあったというが「やっぱり過ちなんてみんな犯すんですよ。そこで切るということは僕は良くないと」と寛大な心で中田を伝統球団の輪に加えた。

現役続行の道は開かれたが、勝負の世界であることに変わりはない。大塚副代表は「もう一回チャンスをやって、それでもダメなら覚悟を決めてもらうけど、チャンスを与えて頑張れよと(背中を)押してあげたい気持ちが強い」とした。果たして、中田は巨人で輝きを取り戻せるか――。

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