中日は20日の阪神戦(バンテリン)で、投打の歯車ががっちりと噛み合い、6―0で快勝。2回に一挙5得点を奪うなど久しぶりに打線がつながり、投げては先発・柳が9回4安打無失点に抑える今季2度目の完封で8勝目をマークした。
以下は与田剛監督(55)の一問一答。
――柳の投球は
与田監督 もう見事だった。7回ぐらいから常に体調を確認していたが、マウンドを降りて来るときに『代えるなよ』という顔でずっと見ていた。序盤にボールカウントが先行して不安だったが3、4回あたりからうまく投球フォームを修正していって、どんどんストライクカウントを先行していき、さすがなという投球だった。
――球数が自己最多の147球と増えたのはフォームの問題か
与田監督 どうでしょうね。低めに結構いいところに投げていたが、優勝争いしているチームだからそう簡単にはという部分で球数が増えていったと思うし、一振りで長打のあるバッターもいるので警戒したのでは。
――昨年と比べて柳の成長した部分は
与田監督 昨年からずっと取り組んでやってきたが、いろんな(修正する)要因がある中で、いち早くそれを見つけて、うまく結果につなげる。他の選手もみんな考えながら何とかしようとやっているが〝何が〟を見つけるのが非常に難しくてそれを早く見つける能力がついたのでは。
――具体的にどういうことか
与田監督 結局、普段の練習のときにいろんなことを毎日考えながら、どうやったらうまくいくか。そういう引き出しをどんどん作っていく。それでも半分以上はうまくいっていない引き出しが多くなり、簡単にはいかない。そういうものが今年は結果につながっているが、来年できるかどうかわからない。そういう中で今年はいい状態なので。
――2年前の柳は前半戦は良くて後半に失速したが、今季はずっと安定している理由は
与田監督 相手がいることなので一概には理由は難しいが、相手の動きを察知する能力がついたかもしれない。
――打線は2回に堂上の右打ちが奏功した
与田監督 (先頭の福留)孝介の二塁打を何とか1点にしなければいけないという中での5得点だった。集中力を持って溝脇の送りバントもそうだし、小技を効かせながらうまく点が取れた。欲を言えば、次の1点を取るのがちょっと時間がかかった。
――溝脇のバントも大きかった
与田監督 見ての通り。やっぱりどんな状況でもできれば三塁に走者を置きたい。ずっと就任してから取り組んできたことだが、それが少しずつでもできるようになった。(8回の適時三塁打は)やっと一軍に上がっていい当たりが出た。コツコツ小技も含めてチームに貢献していくところで、精神的にもどんどん調子を上げてほしい。
――やっぱりカード初戦を勝つと大きい
与田監督 とにかく1個でも多く勝たないと。ウチの順位では。とにかく勝たないといけない。