2回接種後の感染4.6% 専門家「ワクチン効果高い」 長崎県内7月以降

 新型コロナウイルスワクチンを2回接種した後に感染した人の割合が7月以降の全感染者のうち、4.6%だったことが20日、長崎県の集計で分かった。長崎大学病院感染制御教育センター長の泉川公一教授は、第5波では高齢者層の感染や重症化が高い割合で抑えられている現状を「ワクチンの効果そのもの」と評価する。
 県医療政策課によると、7月1日~8月19日に県内で感染が確認された1291人のうち、ワクチンを2回接種した人は60人(4.6%)。免疫が十分にできるとされる2回接種後に2週間以上経過していたかは把握していないという。20日開かれた県議会の新型コロナウイルス感染症対策協議会で報告した。
 県の発表によると、2回接種は15日時点で、65歳以上が83.3%に達しているが、全世代では37.9%にとどまっている。
 泉川教授は「集団免疫の獲得には(全世代の接種率を)倍くらいに増やす必要がある。強制はできないが、デマや間違った情報に惑わされず、判断してほしい」と話し、「ワクチンがなかったら第5波では絶望的なくらい亡くなる方が出ていたと思う」と効果の高さを強調した。


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