SUBARU BRZが今季2度目のPPを獲得。GT300規定車両がトップ3を占める【第3戦鈴鹿GT300予選】

 8月21日、2021年シーズンのスーパーGT第3戦『FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE』の公式予選が鈴鹿サーキットで行われ、GT300クラスは61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)がポールポジションを獲得した。

 当初は5月29~30日の開催を予定していた第3戦鈴鹿。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期となり、7月の第4戦もてぎ大会を経て今季4戦目のスーパーGT開催となった。午前中に行われた公式練習では61号車SUBARU BRZ R&D SPORTの井口卓人が1分58秒127でトップタイムを記録。公式練習に引き続き、分厚い雲がサーキット全体を覆うなか、公式予選は14時30分にスタートを迎えた。

■Q1 A組:好調をみせるBRZ。arto RC Fが初のQ2進出

 気温27度、路面温度31度、湿度76%、路面はドライというコンディションのなか、15台が出走するQ1 A組が開始となった。

 公式練習で最速タイムを記録した61号車SUBARU BRZ R&D SPORT井口卓人は計測2周目に1分58秒376を記録してトップにおどり出ると、計測4周目には1分58秒205を記録して自己ベストを更新。公式練習から続く好調をそのままにQ1 A組をトップで終えた。

 ポイントランキングトップで75kgのサクセスウエイト(SW)を積む65号車LEON PYRAMID AMGは蒲生尚弥が2分0秒176を記録するもA組13位、ランキング3位でSWを72kg積む56号車リアライズ 日産自動車大学校 GT-Rは藤波清斗が1分59秒205を記録するも、A組9番手でQ1敗退となった。

 Q1を突破したA組の8台は、61号車SUBARU BRZ R&D SPORT、34号車Yogibo NSX GT3、48号車植毛ケーズフロンティア GT-R、88号車JLOC ランボルギーニ GT3、30号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT、35号車arto RC F GT3、7号車グッドスマイル 初音ミク AMG、5号車マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号という顔ぶれになった。なお、35号車arto RC F GT3はジュリアーノ・アレジがQ1アタックを担当し、チーム初のQ2進出を決めている。

■Q1 B組:244号車GRスープラがQ1全体ベストを記録

 続いて14台が出走するQ1 B組のセッションは各車1〜2周のウォームアップを経て、アタックを開始。そんななか、アウトラップを終えた96号車 K-tunes RC F GT3がガレージイン。アタッカーの新田守男はマシンを降り、計測周回を行うことなく予選を終えることとなった。

 前戦もてぎで2番グリッドを獲得した244号車たかのこの湯 GR Supra GTの堤優威が1アタック目からQ1 A組の最速タイムを上回る1分57秒567を記録し、トップにおどり出る。10号車GAINER TANAX with IMPUL GT-Rの石川京侍も1分57秒866を記録するも、わずかに堤のタイムには届かずのB組2番手に。Q1 B組で1分57秒を記録したのは244号車と10号車の2台のみとなった。一方、ランキング2位でSWを75kg搭載する11号車GAINER TANAX GT-Rは安田裕信が1分58秒981を記録するも、一歩届かずB組9番手でQ1敗退となった。

 Q1を突破したB組の8台は、244号車たかのこの湯 GR Supra GT、10号車GAINER TANAX with IMPUL GT-R、7号車Studie PLUS BMW、360号車RUNUP RIVAUX GT-R、2号車muta Racing Lotus MC、9号車PACIFIC NAC CARGUY Ferrari、21号車Hitotsuyama Audi R8 LMS、6号車Team LeMans Audi R8 LMSという顔ぶれとなった。

■Q2:新型BRZが今季2度目のポールポジションを獲得

 Q1を突破した16台によるポールポジション争いが繰り広げられるGT300クラスの公式予選Q2は15時23分に開始された。Q1 A組でトップタイムを記録した61号車SUBARU BRZ R&D SPORT山内英輝が計測2周目に1分57秒322を記録してトップに浮上する。山内は翌周もアタックを続けるもさらなるタイム更新とはならなかった。

 続いて244号車たかのこの湯 GR Supra GTの三宅淳詞が1分57秒875を記録するも、山内のタイムには一歩届かずの暫定2番手に続いた。そんななか、セッションも残り2分を切ったところで5号車マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号の平木湧也が1分57秒821を記録して三宅のタイムを上回り、2番手に浮上した。

 SUBARU BRZ R&D SPORTは第2戦富士に引き続き、公式練習、予選Q1、予選Q2で最速タイムを記録するという好調ぶりをみせ土曜日のセッションを制覇するかたちで、新型BRZにとっては今季2度目、そして山内英輝にとってはGT300での通算6度目のポールポジションを獲得した。

 フロントロウには5号車マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号が並び、3番手にたかのこの湯 GR Supra GTとGT300規定(昨年までのJAF-GT300規定とマザーシャシー)の車両がトップ3を占めた。FIA-GT3勢最上位となる4番手に88号車JLOC ランボルギーニ GT3が、5番手に9号車PACIFIC NAC CARGUY Ferrariが続いた。

 スーパーGT第3戦『FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE』の決勝レースは、8月22日の14時30分から52周で争われる。激戦の2021年シーズンも折り返しとなる4戦目を迎え、GT300クラスの44台は果たしてどんなバトルを繰り広げるのだろうか。

今季2度目のポール獲得となった井口卓人と山内英輝(SUBARU BRZ R&D SPORT)
2021スーパーGT第3戦鈴鹿 マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号(平木湧也/平木玲次)
フロントロウに並んだマッハ車検 GTNET MC86 マッハ号(平木湧也/平木玲次)
2021スーパーGT第3戦鈴鹿 たかのこの湯 GR Supra GT(三宅淳詞/堤優威)
2021スーパーGT第3戦鈴鹿 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)
2021スーパーGT第3戦鈴鹿 PACIFIC NAC CARGUY Ferrari(ケイ・コッツォリーノ/横溝直輝)

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