特殊詐欺被害多発 水際対策へ協力呼び掛け  上越警察署 巧妙・多様化する手口

 上越警察署管内で今年発生した特殊詐欺被害は、18日時点で6件。被害額は3139万円に上り、昨年1年間の10倍以上となっている。被害の増加を踏まえ、関係機関との防止呼び掛けや、コンビニ、金融機関での水際対策への協力を呼び掛けている。

 同署によると、近年はコロナ禍もあって被害者に送金させる手口が増え、通信料未納や損害賠償、国際ロマンス詐欺など内容は多岐にわたる。市内の60代女性が7月下旬までに、電子マネー約1600万円分をだまし取られた事件では、県外を含め100軒以上のコンビニで小分けに購入させるなど、手口が巧妙化している。

コンビニに特殊詐欺被害防止を呼び掛け。電子マネー購入はレジ以外にも、複合コピー機でも可能なため、そうした場所にポップを掲示するという(19日、セブン―イレブン上越稲田店で)

 こうした被害を踏まえ、同署は年金支給日に合わせた広報活動や、金融機関、コンビニへの協力を呼び掛けている。19日は、セブン―イレブン上越稲田店でポップを手渡し。過去2回、被害を未然防止したという吉岡隆治店長(58)は「地域に貢献し、安心して利用いただくためにしっかり呼び掛けたい」と話した。今後、電子マネーを取り扱う管内のコンビニ、ドラッグストア全店に協力を呼び掛けるという。

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