エレベーターに非接触ボタン 「なはーと」に沖縄県内初 フジテックが開発

 エレベーター製造のフジテック(滋賀県彦根市、内山高一社長)は、10月31日に開館する「那覇文化芸術劇場なはーと」に、ボタンに触れずに操作できるエレベーターを納入した。同社によると、非接触ボタンの機能を搭載した仕様は県内で初めて。新型コロナ感染症の拡大がやまぬ中、衛生面の向上や来館者の不安解消が期待される。

 非接触のボタンはフジテックが2020年4月に国内で初めて開発した。行きたい階のボタンの前に手や指をかざすと、センサーが反応しエレベーターが作動する仕組みになっている。ボタンに触れずに済む衛生面のメリットから、全国の商業施設や医療福祉施設、食品工場などで導入が増えているという。

 なはーとには来館者用に3台設置する。乗員は15人。操作ボタンは抗菌仕様で、視覚障がい者にも配慮し従来のプッシュ式兼用となっている。 那覇市の担当者は「新型コロナだけでなく、今後もあらゆる感染症の流行が考えられる。衛生面に配慮したエレベーターを導入することで安心して来場してほしい」と話した。

 フジテック沖縄支店の竹田正紀支店長は「タッチレスなので、不特定多数の人が訪れる場所では安心して利用できる」と強調。「県内では分譲マンションやオフィスビル、診療所などに納入する予定で、既存エレベーターの改修でも問い合わせが増えている」と需要の高まりを説明した。

 問い合わせは同支店(電話)098(862)8747。

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