〝レジェンド〟ジャガー横田(60)が直撃インタビューで胸中を激白した。女子プロレス「ディアナ」での活動とともに初代タイガーマスク(63=佐山聡)率いるストロングスタイルプロレスの女子アドバイザーとして女子版虎戦士「タイガー・クイーン」の育成に注力。新たな才能の開花を目指す中、これまで巣立っていった愛弟子たちへの思いを語った。
【ジャガー横田インタビュー(前編)】
――タイガー・クイーンは見事なデビュー戦
ジャガー すごい身体能力。練習では成功率が7割、半分の技もあったけど本番ではすべてパーフェクト。ああいう人物に出会ったということに不思議さを感じて、客観的に見ている。
――本番に強い
ジャガー それはプロとして最高です。ただプロレスは大技だけをつなげるものではない。そこの部分はまだ1試合しか見ていないんでどうなるのか。飛躍できると思いますが、そういう意味でも客観視するようにしています。
――指導に関して
ジャガー 初代虎も「ジャガーさんの好きなように」と私を立ててくれている。その分、責任はある。追いつけ、追い越せと言っているが、やっぱり初代虎を崩してはいけない。ただ、彼女くらい初代虎のイメージを崩さなかった人がいますかと逆に聞きたい。(サマーソルトなど)普通できないですよ。
――新たな教え子の今後が楽しみ。WWE・NXTで奮闘するサレイ(25)も〝師匠〟と慕っていた
ジャガー(渡米以降も)LINEが来ますね。一番最近では私の還暦のパーティーのときにお花を贈ってくれたのでそのお礼を。サレイからは「上を目指してしっかり頑張ります。いつもありがとうございます」と返事が来た。
――奮闘ぶりはどうか
ジャガー(強豪ダコタ・カイに初黒星)格上と戦って勝っていけるかが大事。WWEと日本の違いはレスリングスタイルだけ。それをどう吸収しながら勝利につなげていくかは彼女が一番分かっていると思う。だから安心して本物の世界一になる時を心待ちにして見ています。
――「夢を託した」と言って送り出した
ジャガー(オファー打診の当初は)迷っているようだった。そりゃ日本での必要性、人気もある状況で日本を離れていいのかと思うでしょうね。そんな中で「背中を押してもらった」とは言ってくれています。夢を託して良かったと思う。
――彼女の若手時代
ジャガー クソ生意気でしたから。出る杭を打つじゃないけど、お前と私どっちが引退するかっていうような意気込みで潰しにいった。潰れるなら潰れて、上がるなら上がってこいというイメージ。
――そこから根性で上がってきた
ジャガー 歯を食いしばってね。新人の時はケガにも弱く、自分から「試合を休みます」と言っていました。今の子は自分から休むんかい!ってびっくりもした。(成長し)それが一切なくなって、痛いのも隠して「絶対できます」と。変わりましたね。その変化をそばで見ていました。
――今では想像もつかない
ジャガー 自信とともに強さも体も精神もやっぱりWWEのスターになるように育ったんですよ。今ではサレイに対しても客観視してます。私は若手が育ったら客観視するようになる。それはアジャ・コングに対してもそう。「アジャ・コング」「サレイ」とみんな自分でつくり上げた個性。
――アジャも新人のころは弱々しかった?
ジャガー あまりグチをこぼしたりする子じゃなかった。当時はいじめもあったりとかと思うんですよ。私は若手たちの悩み相談という立場にあって「話聞いてください」と来る子も多かったが、そういうことを言いつけることもなく。心底ハングリーがあったんでしょうね。目標は国民栄誉賞って言ってたんですよ。そりゃどんなに頑張っても難しいだろうなと思ってましたけど。