放送の質向上目指す FMとよみ 第2級陸上無線技術士に2人合格 「市民のため」決意 

 【豊見城】豊見城市のコミュニティー放送局「FMとよみ」(安慶名雅明社長、83.2メガヘルツ)の専務でアナウンサーの平田千春さん(45)とチーフディレクターの瀬長絵梨子さん(40)がこのほど、無線設備を管理する際に必要な「第2級陸上無線技術士」の国家資格に合格した。既に同資格を取得していた安慶名社長によると、同一コミュニティーFM内で女性2人が同資格の保有者となるのは「県内でも珍しい」という。3人はさらなる放送の質向上に向け意気込んでいる。

 第2級陸上無線技術士は合格率25%ほどの難関とされる。平田さんと瀬長さんは、子育てと仕事の合間を縫って勉強に励んだ。

 平田さんは6度目、瀬長さんは3度目の挑戦で合格をつかみ取った。「放送局に勤める者としての責任として取りたかった。ようやくゆっくり眠れる」と平田さんは安堵(あんど)の表情で話す。瀬長さんも「社長に刺激されて取得を目指した。合格してうれしい」と笑顔を見せた。

 FMとよみは地域の情報に加え、防災情報の発信にも力を入れている。同資格は災害時に、市が臨時災害放送局を設置し、FMとよみに放送を委託する際に役立つ。

 安慶名社長は「お互いに勉強し、知識を身に付けると放送の質も違ってくる」と2人をたたえた。FMとよみは今後も地域に根差し「市民のため」の情報を発信していく。

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