Epic Games、「Unreal Engine」4.27リリース。バーチャルプロダクション向けワークフローが充実

Epic Gamesは、リアルタイムエンジンの「Unreal Engine」4.27をリリースした。

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4.27では、インカメラVFXのツールセットの効率性、品質、使いやすさで様々な改善が行われ、バーチャルプロダクションの実現がしやすくなったという。

新しい3Dコンフィグエディタにより、LEDボリュームやその他複数ディスプレイレンダリングアプリケーションにおいて、nDisplayセットアップのデザインが簡単になった。また、nDisplay関連の機能と設定を単一のnDisplay Rootアクタに集約してアクセスしやすく改善された。複数カメラのセットアップも簡単になった。

nDisplayにOpenColor IOサポートを追加し、Unreal Engineでのコンテンツ制作からLEDボリュームで実際のカメラに映る色まで色のキャリブレーションを行えるようになった。

また、nDisplayが効率的にスケールアップできるように複数GPUサポートを追加した。インカメラのピクセルに専用GPUを割り当ててワイドショットでの解像度を最大化することや独立してトラッキングされる視錐台を持つ複数カメラで撮影することも可能。

新しいドラッグ・アンド・ドロップのリモート コントロールWeb UIビルダーでコーディングなしに複雑なウェブウィジェットを手早く構築可能。Unreal Engineの経験がないユーザーでもタブレットやラップトップで簡単にコントロールできるようなUIを作成できるという。

Unreal Engine 4.26で導入されたバーチャルカメラ システムにさらに多くの機能サポートが追加された。ユーザー体験も再デザインされ、コアアーキテクチャも拡張可能。バーチャルカメラ機能に特化した、新しいiOSアプリケーション「Live Link Vcam」も追加され、iPadといったデバイスからUnreal Engine内のCine Cameraを駆動することも可能。

この領域では新しいレベルスナップショットが強化され、特定レベルの状態の保存や要素の復元を行うことが可能。追加撮影やイテレーションにおいて以前の状態に戻ることが簡単になる。また、動く背景での物理カメラを考慮して、移動ショットで正しいモーションブラーを生成する機能も追加された。

Epic Gamesは、映像制作チーム「Bullitt」と共に制作ワークフローを模して

短編テスト映像

を作成し、これらのツールを実際にテスト。このプロジェクトを

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として公開している。

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