大阪池田市長選 大阪維新の会公認の滝沢氏に「担ぎ上げられてかわいそう」の声

冨田前市長

大阪府池田市の庁舎に家庭用サウナを持ち込むなどして責任を問われた冨田裕樹前市長(45)の辞職に伴う市長選が22日、告示された。元市議内藤勝氏(74)、再選を目指す冨田氏、市議会で冨田氏を追及してきた元市議渡辺千芳氏(67)の無所属3人と、政治団体・大阪維新の会の元市議滝沢智子氏(40)の計4人の争いで、混戦になる見通しだ。投開票日は29日。

前回の市長選で冨田氏を公認した大阪維新の会は今回、滝沢氏を公認する。同党の松井一郎前代表は、冨田氏の再出馬に「僕は大反省してる。こういうのを公認したというのを。潔く政治から離れて、反省する時間を取るべきやと思います」と突き放した。その上で「当時の代表として混乱を招いたんだから、今回は静かにしておくべきと思っている」と候補者の擁立に否定的な考えを示していたが、吉村洋文代表ら執行部は滝沢氏の公認を決定した。

池田市政関係者は「維新は池田に縁のある人に声をかけとったんやけど、片っ端から断られていた。元お笑い芸人も候補に挙がったが、こちらは別の理由でボツに。最終的には冨田氏の元秘書だった滝沢氏を候補に立てたけど、滝沢氏は辞職して出馬を決めたとたん、ツイッターや維新のホームページから冨田氏の秘書だった経歴が消えた」と明かした。

冨田氏の“影”を排除して出馬した滝沢氏だが、同関係者は「池田市議になった2019年ごろに池田に引っ越してきて、本人も『池田のこともよく知らない』と固辞しとったのに、足立康史衆院議員から『議員団から責任を取れ』と言われて担ぎ上げられた。もとはと言えば、冨田氏も足立氏の元秘書やし、滝沢氏もかわいそうや」と同情する。

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