韓国研究所「素材・部品などの対日本・中国依存はさらに深化」「日中は相互に依存」

韓国の中国、日本に対する素材・部品・装置(素部装)の依存度がますます深まっているという分析が出ている。

韓国対外経済政策研究院(KIEP)は23日、こうした内容を盛り込んだ「韓・中・日の素材・部品・機器産業のグローバルサプライチェーン(GVC)連携研究」報告書を出した。

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報告書によると、韓国の対中国素部装の輸入規模は、2001年50億ドルから2019年に535億3000万ドルへと10.5倍に増加した。

上位5つの品目群には、メモリー半導体、ダイオード、トランジスタ、および同様の半導体素子、熱間圧延、押出製品などが含まれた。特に、メモリー半導体は素部装全体輸入の13.3%を占め、特定の品目への依存度が高いことが分かった。

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同じ期間、日本から輸入する素部装の規模は、2001年の181億3000万ドルから2019年には318億ドルへと1.8倍に増えた。主な輸入品目は、ダイオード、トランジスタと同様の半導体素子、熱間圧延、押出製品、プラスチックフィルムシート、板、合成皮革、化学製品などである。

韓国の対日素部装貿易は、継続的な赤字を記録している。日本への素部装輸出規模は2001年の61億ドルから2019年に140億ドルへと2.3倍増加した。

韓国だけでなく、中国と日本の双方向依存関係がさらに強化されたという分析も出ている。

日本の対中国素部装輸出は、2001年211億ドルから2019年に901億ドルへと4倍に増え、輸入は99億ドルから552億ドルへと6倍増加した。

KIEPは、「中国も韓国と同じように、日本の素部装産業に大きく依存しており、日本の対中輸出品目も大きく変化した」とし、「これは中国の産業構造が急速に変化することに伴う現象だ」と診断した。

また、「日本の対韓国、中国GVC依存度が急速に上昇しているが、韓国より中国への依存度が高い」とし、「特に、金属・金属加工製品、電気機器・電子部品、一般機械部品・装置および水素機械部品等における対中国輸入依存度が大幅に上昇した」と説明した。

素部装企業のサプライチェーン管理とGVC改編の必要性に関するアンケートでは、輸出入対象国で、日本と中国の重要性は依然として高い水準にあるとの見方が優勢であると調査された。日中から輸入品の調達先変更は難しいとの意見が多かった。

輸入理由を見ると、中国の場合、「価格競争力」の割合が77.2%と圧倒的に高かった。日本については品質などの理由が86.5%を占めた。

KIEPは、「非経済的な問題で、複数の制約が多いが、日本と中国は、まだ私たちの素部装企業にとって重要な協力パートナー」とし、「韓国政府もこのような点に基づいて、中国と日本との協力と共生のための外交的努力に積極的に乗り出す必要がある」と提言した。

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