「まん延防止等重点措置」適用 岡山県の中心部は人出減少〈新型コロナ〉

21日、22日は岡山市、倉敷市に「まん延防止等重点措置」が適用されて初めての週末でした。中心部などの人出は減る中、酒類が提供できない居酒屋などからは苦しい胸の内が聞かれました。

まん延防止等重点措置が適用になった8月20日の午後8時。

岡山県の職員が繁華街のキャバクラやスナックなどを巡回し、午後8時以降も営業を続ける店に時短要請に応じるよう求めました。この日は岡山市と倉敷市の合わせて37の店で、午後8時以降の営業を確認しました。

(岡山県 保健福祉部/原田和広 参与)
「ぜひ可能な限り、いろいろな事情があって心苦しいところはあるが要請に応じてほしい」

店の維持が困難な局面に

(やなぎまち居榮屋/大西康正 店主)
「またかっていう、同じことの繰り返しだなと。もうかれこれ1年間以上まともに営業できていないので」

魚料理と日本酒などが売りの居酒屋「やなぎまち居榮屋」です。

(やなぎまち居榮屋/大西康正 店主)
「元々カウンター8席あったんですけど、お客様の感染防止で2席間引いて6席にしています」

岡山市と倉敷市ではまん延防止の期間中は酒類の提供はできません。酒類は店の売り上げの約半分を占めています。

(やなぎまち居榮屋/大西康正 店主)
「(売り上げ)8から9割ダウンとなるので、店の維持が困難な局面、もう限界を超えてますので、皆さんが思っている以上に苦しいというのが現状です」

店では新型コロナの感染拡大を受け、ランチを自社で配達したり、各デリバリーサービスに登録したりしていますが、経営状況は厳しいと言います。

(やなぎまち居榮屋/大西康正 店主)
「しっかりとした対策を、できるだけ早めに打ち出してやっていただきたい。秋に選挙があると言われてますけど、正直言うとそれどころじゃないんじゃないかと言いたい」

JR岡山駅前の人出は

まん延防止等重点措置が適用されて最初の週末を迎えたJR岡山駅前。

(岡山駅前で働く男性は―)
「土曜日としては若干少ない。やっぱり旅行客とかが少ない今、施設をほとんど閉めているので余計少ない」

タクシーの運転手からは悲鳴が上がっています。

(歴20年以上のタクシー運転手は―)
「いたちごっこ。少なくなったら緩める、緩めたらまた増える、今は第5波というのですか。(Q.売り上げは?)売り上げなんかは話にならない」

NTTドコモの調べによりますと、21日、22日のJR岡山駅周辺・倉敷駅周辺の人出は、感染拡大前と比べて3割以上減っています。22日は岡山表町でも2割ほど減っています。

公園の遊具も使用禁止に

(記者リポート)
「岡山市の浦安総合公園です。遊具の使用が禁止されていて人影もまばらです」

浦安総合公園(21日)

浦安総合公園では遊具の利用を中止に、研修室を休館にしています。岡山市は密集を避けるため市内4カ所の公園の大型遊具を利用できなくしています。

おもちゃ王国(21日)

(記者リポート)
「玉野市のおもちゃ王国です。夏休みですが、普段に比べて人は少ないということです」

例年、夏休みには家族連れでにぎわう遊園地。おもちゃ王国によりますと、新型コロナの影響で来場者は例年より約3割減っている上、この週末はさらに2割ほど少なかったということです。

痛みを伴うまん延防止等重点措置で感染拡大を抑えられるのか。期限は9月12日までです。

© 株式会社瀬戸内海放送